南極で働くということ~NECネッツエスアイ×横浜市立南高附属中

南極の自然について説明する水田さん

 NECネッツエスアイは8月24日、横浜市立南高校附属中学校の1年生23人を対象に出前授業「南極くらぶ」を行った。企業と学校との交流を図る読売教育ネットワークの活動の一環。

 

 同校では、1年生全員がキャリア教育としてさまざまな企業などから仕事に関する講義を受けている。この日の授業もそのひとつで「南極で働くこと」を知るのが狙いだ。

 

 この日の講師は、第55次日本南極地域観測隊として派遣された同社第一宇宙システム部の水田裕文さん(36)。水田さんは2013年11月から2015年3月まで同隊員を務めた。南極に設置されている直径11メートルの多目的アンテナの動画を見せながら、地球観測衛星から受信したデータを研究のために加工し、日本に送るという南極での自身の仕事を紹介した。

 

 南極観測船しらせで南極大陸へ向かう様子や、ペンギンやアザラシなどの生き物、オーロラ、蜃気楼(しんきろう)など自然現象、マイナス45度の環境で凍るシャボン玉など、南極の不思議を写真や映像を交えて解説した。美しいオーロラの映像に生徒らは見入っている様子だった。

 

 休憩時間には、男子生徒2人が防寒服を体験した。ブリザードの日でも屋外作業ができるようにと皮膚の露出を極限まで抑えた服を着た生徒は「暑い。蒸れる」と話していた。

 

 日本の南極観測の拠点、昭和基地の内部や基地での生活についても紹介。自分たちで発電や浄水などの設備を管理しながら生活しなければならない苦労などを説明すると、生徒たちは熱心にメモをとっていた。

 

 最後に登場したのは南極の氷だ。国立極地研究所から提供された氷を、プラスチックのカップに入れて水を注ぐと、炭酸飲料のように泡がはじける様子が観察された。「南極の氷は、少しずつ雪が積もってできます。今、泡になっているのは、その間に含まれた空気の粒です」と水田さんが解説。生徒たちはカップを耳に寄せ、"太古の音"を聞いていた。

 

 水田さんは「さまざまなことに興味を持って挑戦してみよう」と呼びかけて締めくくった。総合学習を担当している同校の宇賀神理恵教諭は「本校はグローバル教育に力を入れており、海外での仕事について勉強になった。どのようにすれば南極にいけるのかなども含め、知らないことを知る機会として貴重な学習だった」と話していた。

 

(2015年8月28日 09:50)
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