ぬまっち先生コラム75 元タンニンより愛を込めて(1)

4年3組の子どもたちとともに、元気に帰ってきました!(5月31日、世田谷小で)

沼田 晶弘


<<第74回 世界一になったキミたちへ《3年生編最終回》


 

■帰ってまいりました!


 3か月半のご無沙汰です。約束どおり、帰ってまいりました!

 この間、ボクが何をしていたかというと、もちろん、新学期から4年3組(昨年度の3年3組の持ち上がりです)を〈6代目・世界一のクラス〉にするべく毎日奮闘していたわけですが、学校以外の時間のかなりを使って、これまでのコラムを単行本にまとめる作業に集中していました。

 その本が、とうとう今月出ることになりました!

7月20日発売!

『「変」なクラスが世界を変える! ぬまっち先生と6年1組の挑戦』

(中央公論新社、本体1400円)

 夢の豪華遠足を実現した2015年度の6年1組のエピソードを中心に、この連載コラムを大幅に加筆修正。沼田先生のユニークな授業法や教育論をたっぷり詰め込んだ、読み応えある1冊になっています!

 6年1組とは、約2年前にこのコラムがスタートした時に、ボクがタンニンしていた2015年度の〈5代目・世界一のクラス〉。そう、卒業遠足で「帝国ホテルでの豪華ディナーとリムジンを5台連ねての送迎」を自力で成し遂げちゃった、あの子たちのことです。ボクにとって、彼らとの記録を1冊の本にまとめるのは、どうしてもやらなきゃならない宿題、悲願のようなものでした。その仕事を何とか終えることができて、ホッとしています。

 

■「伝説のカレーパーティー」初公開


 ボクにとって、単著としては4冊目の本になりますが、ハッキリ言って、これまでの本とはちょっと思い入れが違います。

 〈5代目〉6年1組は、前年度の5年1組からの持ち上がりですが、そのクラスにいた3分の1は、さらにその3年前にタンニンした2年2組の子どもたちです。つまり、6年間の小学校生活の半分を見守った子どもたちが、〈5代目〉6年1組には10数人もいたのです。これほど長く一緒にいたのは、今のところ彼らしかいませんし、その3年間は、小学校教師としてのボクにとっても、とても刺激的な日々だったのです。

 ちなみに、この2011年度の2年2組をボクは〈3代目・世界一のクラス〉と呼んでいます。今回の本には、この2年生クラスについて、連載コラムに書いていないエピソードもたっぷり加筆しました。今や"伝説"となった手作りカレーパーティー「時代おくれの2からディナー」の全貌について、これほど詳しく書いたのは初めてです。最初からこのコラムを読んでくださっている方にとっても、満足していただける内容になったと思っています。

 

■不可能を可能に変えた子どもたち


 ボクにとって今回の本は、〈5代目〉6年1組への「恩返し」の意味も込めています。

 ボクが今このようなコラムを書かせてもらっているのも、何冊も本を出すことができたのも、小学校の外からいろんな仕事の声をかけていただいているのも、あの子たちが頑張ってくれたおかげだと思っているからです。それは謙遜でも何でもなく、ボクの授業は、ボク一人の頭だけで考えているんじゃなくて、子どもたちから湧き出る発想に支えられている部分が実に大きいのです。

 ボクのクラスの定番となった「ダンシング掃除」も「ワードバンク」も「計トレ」も、さらには「クリティカルディスカッション」までも、すべて〈3代目〉と〈5代目〉の時代に手法が確立されました。もちろん、その前から、他の学年の子どもたちとも試行錯誤を重ねてきたわけですが、何となく感覚で「こうかな?」と思ってやっていたことの多くを、「これでいいんだ」という確信に変えてくれたのは彼らでした。ボクを先生として大きく成長させてくれたのは、卒業の会のクラスネーム発表で「Pの変~諸説あり~」と自分たちを名づけた、6年1組の子どもたちでした。

 今回の本は、ある意味、ボクと子どもたちとの「第二の卒業文集」です。だから、ボクは今回の本を、今は中学2年生となった彼らにまず捧げたい。そして、読者のみなさんには、「変」なクラスの飛び切り個性的なメンバーが、いかに不可能を可能に「変」えていったかを、知ってほしいのです。

 自分で言うのも何ですが、小学校教育に関心のある人ならば、必ずワクワクして「面白い」と言ってもらえる本になったと思います。

 『「変」なクラスが世界を変える! ぬまっち先生と6年1組の挑戦』は、20日ごろから書店に並ぶ予定です。どうか手にとってみてください!


>>第76回 元タンニンより愛を込めて(2)

 

(2017年7月17日 10:00)
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