横手の子に「新聞の日」 市内全小中に配布、授業に活用

新聞制作について説明する名倉デスク

 秋田県横手市の市教育委員会は、子供たちの言語活動を充実させようと、「新聞の日」を設けた。市内の全24小中学校の全児童生徒に「読売KODOMO新聞」や「読売中高生新聞」を配布して授業などで活用してもらい、NIE(教育に新聞を)の取り組みを深める。初めての新聞の日となった5月19日、市内の各小学校で新聞を使った学習が行われた。


 

 横手市教委は5、9月と来年1月の第3木・金曜日を「新聞の日」とした。木曜日は市内17小学校の全校児童4149人にKODOMO新聞を、金曜日には市内7中学校の全校生徒2112人に中高生新聞を配布する。

 

◆読み聞かせや意見交換 雄物川小

 この日朝、雄物川小学校では全校児童395人にKODOMO新聞が配られた。同小ではこれまでも、関連ある記事をいくつか画用紙にレイアウトして感想を書く「切り抜きコンテスト」などに取り組んでいる。通常は読書にあてている朝の15分の時間も、毎週木曜日は新聞を読む時間にしており、今年度からは奇数月にKODOMO新聞を全児童に配布している。

 1年1組ではこの日の朝の時間、村上智子教諭(54)がヤンバルクイナの紹介記事を使った読み聞かせを行い、児童27人が聞き入った。村上教諭が「沖縄に住んでいて、道路を歩くヤンバルクイナが車にはねられる事故がなくならない」とゆっくり読み進めると、「事故に遭ってしまってかわいそう」などと児童たちは感想を発表した。

 5年生のクラスでは総合学習の時間に、様々なものの賛成意見と反対意見を募集するKODOMO新聞の連載「対決 キライーダ男爵」のコーナーを活用。「緑茶が嫌い」という男爵の意見に対し、賛成か反対かを決め、その理由を付箋に書いて黒板に貼りだした。

 1組の27人からは「熱くて苦い」「緑色で飲む気がしない」という賛成意見や「苦いのがおいしい」「健康にいい」という反対意見が出た。小西力生(りお)君は「他の人の意見が聞けて面白かった。新聞は身近なことが書いてあってためになった」と振り返った。

 担任の高橋智恵子教諭(47)は「記事を読んで自分の経験や知識とつなげて考えることができるようになってきた。学びを支える言葉の力を育てられる取り組みを続けたい」と話した。

 

◆新聞からクイズ 大雄小/記事と感想 1冊に 大森小

 市内の各小学校では、工夫を凝らしたNIE活動を行っている。

 大雄小学校では、まずは新聞に親しんでもらおうと、図書委員が週1回、新聞記事を元にクイズを作り、玄関脇のホールに貼り出している。スポーツの新記録の記事からは「選手の新記録は?」、ご当地キャラクター勢ぞろいの記事からは「県のキャラはなんていう名前?」など、記事と問題を貼り出す。新聞を読んで答えを探してもらうのが狙いだ。児童たちは記事を読んで答えを箱に投函(とうかん)する。正解者は昼の放送で発表される。

 昨年度の取り組みを振り返ったアンケートでは「普段は読まない記事も読むようになった」「文がスラスラ読めるようになった」「習っていない漢字や意味が分からない言葉がある」などの感想が寄せられた。

 また、大森小学校では昨年度、5、6年生を対象に、毎週末に自宅で興味を持った記事を一つ選び、切り抜いた記事をノートの左側に貼って、右側に感想を書く「NIEノート」の取り組みを1年間続けた。クラスによっては「自動車」「戦争」などのテーマ設定をした上で、関連する記事を取り上げた。

 児童たちは朝の時間を使って選んだ記事の説明と感想を発表し、クラスで共有した。今年度も、同様の活動を続けるという。

 

◆翌20日は市内7中学校で「読売中高生新聞」配布

 20日は市内7中学校の全生徒に「読売中高生新聞」が配布され、各中学校でNIE(教育に新聞を)活動に活用された。横手北中学校(高橋成浩校長)ではこの日、秋田支局の名倉透浩(ゆきひろ)デスクによる新聞講座が開かれた。

(2016年5月26日 17:28)
TOP