全国に広がる「まわしよみ新聞」の考案者 陸奥賢さん 

 見知らぬ同士が新聞を持ち寄り、気に入った記事を切り抜いて順番に思いを語り、画用紙に貼って壁新聞を作る――。アナログさが人気のメディア遊び「まわしよみ新聞」の、考案者にして伝道師だ。テーマにより「題字」も変える。

 

 記事の説明に「ホンマかいな」とつっこみが入るたび笑いが起こる。「いつやっても摩訶(まか)不思議なほど面白いんです」。本職は大阪の街づくりプロデューサー。3年前に喫茶店で、ママと客が新聞を回し読んで談笑する光景を見た。「新聞をネタに会話が弾む。コミュニケーションの道具になるんちゃうか?」。元放送作家の遊び心に火がついた。

 

 100日連続で開催したところ、若者が楽しさに驚き「新聞ってどこで買えるんですか?」。全国で同好の士が"支局"を作り、参加者は3万人を超えた。教育現場でも使われ始めている。

 

 「記事をネタに誰でも公平に発言でき、話題が横滑りするので行き詰まらない。関西のおばちゃんの会話と同じですわ」と人気の理由を語る。ネット検索にはない、思わぬ情報と出会える新聞の楽しさを知ってほしいと、今日も全国を飛び回る。

(2015年8月 3日 06:00)
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