就活ON!Vol.18〈学生コラム〉買い物のかたち

同じ小銭でも、セルフレジから出てくるものには接客の温かみはあるのだろうか

vol.18 〈学生コラム〉


買い物のかたち


題材記事:7月4日朝刊経済面「景気人手不足の影」


<<vol.17

 

  私はファストフード店でアルバイトをしています。人手不足のとき接客はとても苦労します。一人目のお客さんの注文の聞き取りと会計を済ませた後、背後にあるドリンクエリアでドリンクを作る。調理場から出てきたバーガーを受け取りトレーに乗せ......ようとする間にもレジカウンターにはどんどんお客さんが並んでいきます。

 

  私がよく利用する、近所のコンビニ店も人が足りていないと感じます。時間帯を問わず利用しますが、ほとんどの場合、同じ男性店員が一人でいます。商品を陳列しているときにお客さんがレジに並べば、それを中断してレジに入らなければなりません。商品棚はスカスカで、脇には商品が詰まったコンテナが置きっぱなしになっていることもしばしばです。

 

  7月4日付の読売新聞朝刊(東京本社版)の経済面には、景況感が3期連続で改善している一方、人手不足の中小企業は3年連続で増加し、約6割に達していると報じられていました。この記事の中では、大手スーパー「サミットストア」が都内の店舗で、人手不足対策として15台あるレジをすべてセミセルフのものに切り換えたことが紹介されていました。それまでレジ1台につき2人配置されていた従業員が1人に減り、手の空いた従業員は、惣菜の調理や商品の陳列といった別の仕事ができるようになったそうです。

 

  私は先ほどのコンビニ店を人に薦めたくなるほど気に入っています。その理由は「接客の良さ」です。ここの店員さんはレジにお客さんが5人ほど並んでいても、明るい表情を絶やさずに丁寧な言葉遣いで会計をしてくれます。テキパキしているので、それほど待たされた気にもなりません。

 

  サミットストアのように、コンビニ店でもセルフレジ導入の動きがあると聞きます。人件費や従業員の負担を減らすことを考えたら良い案だと思いますが、商品を販売するアルバイトをする私がやりがいを感じるのは、お客さんと接しているときです。業務の効率化も大切ですが、「働くこと」のやりがいがまた一つ減ってしまわないかとも思ってしまいます。

(早稲田大3年 華杏子)


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(2017年9月 8日 15:25)
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