栃木県大会は栃木高・和久井さんが優勝

 「全国高校ビブリオバトル2016」の栃木県大会(県教育委員会主催、活字文化推進会議など共催、読売新聞社など後援)が12月11日、同県庁で開かれ、県立栃木高2年の和久井丈(じょう)さんが優勝した。


 和久井さんが紹介したのは、第2次世界大戦で亡くなった学生の日記や手紙、手記を集めた「きけ わだつみのこえ」(日本戦没学生記念会編)。当時の厳しい検閲をくぐり抜けて残った遺稿には、学生の苦悩や戦争への批判などがつづられている。


 和久井さんは、特に印象に残った内容として、戦渦に巻き込まれながらも「死が大して恐ろしいものではなくなった」と書かれた遺書や、当時は年齢による理不尽な上下関係がみられたことなどを挙げた。そのうえで、「戦後71年。あと10年もすれば、戦争体験者はほとんどいなくなる。戦争についての正しい知識を後世に伝えていくために、ぜひ読んでほしい」と、約130人の聴衆に語りかけた。


 同高では図書委員を務め、普段は小説を読むことが多いという和久井さんだが、中学生のときに課題図書の一つとして読んで以来、心に残っているこの本で県大会に臨んだ。表彰式後、「事前に、他の図書委員にもプレゼン内容を聞いてもらうなどして準備した。優勝できてうれしい」と話した。


 県大会の開催は今年で2回目で、県内19の高校から代表が出場。それぞれ1人5分間で本のあらすじや魅力などを発表し、聴衆からは、「この本を読んだきっかけは」「心の琴線に触れた一節は何ですか」などといった質問を受けた。


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 県教委は12月12日、2017年1月に東京都内で開催される「全国高校ビブリオバトル決勝大会」(活字文化推進会議主催、読売新聞社主管)に、県大会で準優勝だった矢板中央高2年鈴木卓真さんが、本県代表として出場することを明らかにした。県教委によると、県大会で優勝した栃木高の和久井さんが、同高の海外研修事業に参加するため、決勝大会出場辞退を申し出たという

(2016年12月14日 17:10)
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