教育力のポイントは「先生の人数」? ~「大学の実力2016」から(3)

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Q(受験生パンダ):「教育の中身で進学する大学を選びなさい」とレンジャーは言うけれど、具体的にどこを見たらいいの?

 

A(大学レンジャー):ポイントの一つは、先生の人数だよ。先生が多ければ、学生への目が行き届きやすくなるからね。「専任教員」の項目をチェックしてみて。専任教員とはその大学に所属していて、授業を担当し、成績評価もする先生だよ。

 

Q:多ければいいの?

 

:先生の人数は、大学に関して文部科学省が決めた「大学設置基準」で、学生の人数や専門分野別に定められているんだ。これは「最低基準」だよ。たとえば1学科しかない経済学関係の学部で学生が400~800人ならば先生は14人、医学部で学生が360人ならば先生は130人とかね。先生1人当たりの人数を計算してみて。これを「ST比」(student-teacher ratio)というんだ。<学生の人数÷先生の人数>で、1人の先生が何人の学生を担当するか計算できるよ。

 

Q:......経済学部だったら、1人の先生が29人から57人受け持つわけね。医学部だと、1人の先生が3人かあ。ずいぶん違うな。

 

:経済学部は、一般的に講義形式の授業が多い学部だからね。それに対して、医学部は臨床実習など手間のかかる教育をしているから、先生の人数はどうしても必要になるんだ。さらに、同じ専門分野の学部でも、大学によっても違うよ。たとえば、東京都内の経済学関係の学部をざっと拾って比べてみると、こんな違いが見えてくる(グラフ)。

 

 

Q:こんなに違うんだ。意外だなあ、早稲田はマンモス大学のイメージが強いのに。あれ?さっきの数字よりも多い学部があるね。「違反」?

 

:大学設置基準にはいくつかの例外規定もあるから、基準を満たしていないからすぐに「違反」とはいえないよ。もう1つ、いま大学は、一方的な講義ではなくて、討論やグループ学習も交えた授業をするよう国から求められているんだ。そうなると先生の人数がもっと必要になってくるから、数字の見方が難しいね。(奈)

 

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>>「大学の実力2016」(中央公論新社)はこちらから

 

(2016年4月22日 15:55)
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