知らない者同士も盛りあがる 東京で「まわしよみ新聞」

 みんなで新聞を回し読み、気に入った記事を選んで壁新聞を作る「まわしよみ新聞」が8月1日、東京・新宿区で開かれた。夏休みの自由研究に役立ててもらおうと読売センター(YC)北新宿が主催し、親子連れなど約25人が参加した。

 

 読売新聞と読売KODOMO新聞のほか、スポーツ報知や地方紙などさまざまな新聞が用意された。

 

 参加者は大人と子どもに分かれ、大人のグループは「まわし読み新聞」を考案した街づくりプロデューサーの陸奥賢さんが、子どものグループは、都内でこの活動に取り組む保育士の片野奈保子さんが指導した。

 

 まず、お気に入りの記事を探すところからスタート。子どもたちは、切り抜いた記事を画用紙に貼り付け、ペンで色とりどりの見出しやイラストをつけていた。

 

 大人のグループでは、各自3枚の記事を切り抜き、その後"プレゼンタイム"。切り抜いた記事の内容と、選んだ理由を説明した。知らない者同士のグループから笑い声があがるなど盛り上がっている様子も。

 

 プレゼンの後は、いよいよ新聞作り。どの記事をどう配置するかをグループで相談する。広告を下部に配置し、より新聞らしいスタイルにするグループもあった。

 

 最後は発表だ。子どもたちの新聞は、片野さんが子どもたちから聞き取った見所を紹介。新しい卵と古い卵の見分け方を取り上げた「食のひみつ新聞」や、虫や動物など写真の大きい記事を取り上げたビジュアルなもの、国立競技場をテーマにしたニュース性の高いものなど、カラフルで個性あふれる新聞が出来上がった。

 

 一方、大人グループは、子どもたちにわかりやすいような記事を選んで発表。義足の女性たちによるファッションショーや、ゆるキャラの話題などを紹介した。

 

 親子で参加した菅哲人さんは「記事を選んだ理由について話す中で、他の人の経験や知識などが聞け1人で読むよりみんなで読むのが楽しかった。また記事をじっくり読んで選ぶ作業も面白かった」と話していた。

 

 主催したYC北新宿の六辻真知店長は「学びの場、人脈作りの場として、地域に貢献できる取り組み」として今後の開催にも意欲的だった。

 

(2015年8月 6日 10:15)
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