翻訳家・鴻巣友季子さん「性格の悪い主人公が嫌われない秘密は...」西南学院大学で読書教養講座
読書教養講座で講師を務める鴻巣友季子さん(15日午後、福岡市早良区で)
ブロンテの「嵐が丘」やミッチェルの「風と共に去りぬ」などの訳書で知られる翻訳家の鴻巣友季子さんを講師に迎えた「読書教養講座」(西南学院大学、活字文化推進会議主催、読売新聞社主管)が11月15日、福岡市の西南学院大学で開かれ、約150人が聴講した。
読売新聞社が進める21世紀活字文化プロジェクトの一環。鴻巣さんは23歳で翻訳家デビュー後、訳書は100冊を超える。
この日は「風と共に去りぬ」に触れ、「性格の悪い主人公が嫌われない秘密は実は文体にある」などと、翻訳を通して感じた裏話を披露。また、南アフリカ出身のクッツェーらの作品を訳したことについて「『恥辱』は日本でも切実に読まれ、ビビッドな反応もあった」と、古典的な作品や英米文学にとどまらず、翻訳を通じて作品を紹介することの意義を語った。
読書教養講座の壇上で、西南学院大学の一谷智子教授(左)と語り合う鴻巣友季子さん
※講座の詳報は、後日改めてインターネット配信します。
※本事業は、一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)の共通目的基金の助成を受け実施されています。
(2024年11月18日 11:40)