全国高校ビブリオバトル、香川大会は吉川美緒さんV
高校生がお気に入りの一冊を持ち寄って、書評を競う「第11回高校生書評合戦(ビブリオバトル)」(香川県教育委員会など主催)が10月31日、高松市の香川県教育センターで開かれた。6校から8人が出場し、「パン屋を襲う」(村上春樹著、新潮社)を紹介した県立琴平高2年の吉川美緒さん(17)が優勝した。吉川さんは来年2月7日に東京都港区で開かれる全国大会(活字文化推進会議主催、読売新聞社主管、JR東日本特別協力)に出場する。
村上春樹著「パン屋を襲う」を紹介
香川県大会で、生徒たちは柚月裕子さんの「孤狼の血」、住野よるさんの「よるのばけもの」など、一押しの本の魅力を5分間で紹介し、会場から質問を受けた。その後、観客ら約50人が「どの本を一番読みたくなったか」を基準に投票した。
吉川さんが紹介し、チャンプ本に選ばれた「パン屋を襲う」は、空腹に耐えかねた大学生の主人公が相棒と包丁を持って商店街の一角にあるパン屋に乗り込む物語。主人公は好きなだけパンを食べて飢えをしのぐことができたが、代わりに店主からある呪いをかけられる。呪いの恐ろしさは10年後に別のパン屋を襲撃した際に明かされる。
吉川さんは「呪いの解釈は読者に委ねられる。私には一見優しく思えた店主が急に意地悪に見えてきた。みなさんの解釈も教えてほしい」と呼びかけた。
高校の司書の薦めで夏休みにこの本を知り、7、8回は読み込んだという。「読み返せば読み返すだけ新たな謎が生まれる不思議な本。この面白さを伝えたかった」と話した。全国大会に向けては「緊張も楽しめるようになるまでさらに練習を重ね、より多くの人に本の楽しみを知ってもらいたい」と意気込んだ。
準優勝は「フライ,ダディ,フライ」(金城一紀著、KADOKAWA)を紹介した県立香川中央高2年増田朔さん(16)だった。




