学びのしおり 教育ネットワークこぼれ話〈2026年11月号〉

 あなたの「学び」をもっと楽しく。そんな思いを込めたコラムをお届けします。本の「しおり」のように、休憩中やスキマ時間にそっと挟んでください。

「新聞読み比べ」の魅力NEW

 千葉商科大教授(労働社会学)の常見陽平さん(52)は、大の新聞好きとして知られる。10年前の「春の新聞週間」のインタビュー記事では、「東京で一人暮らしを始めたとき、新聞の勧誘に来た人に『今、電話をかけるところでした!』と言って、すぐ契約した」と語っていたほどだ。

 常見さんが読む新聞は1紙だけではない。現在は読売、朝日、日経、毎日、産経、東京の6紙を購読して、読み比べている。大学では、各紙の社説のタイトルを一覧表にしたり、同じ日の1面の紙面の画像を並べたりして、学生たちに読み比べの面白さを伝えているそうだ。

 「各紙の特徴がわかるのは、やはり1面と社説。何を報じて、何を報じていないのか、同じ記事でもどれぐらい文字数を割いているか、どんな論者がコメントしているかも読み比べる際のポイント」と常見さん。記事だけでなく、広告も比べると「その新聞に、どのような内容の書籍や雑誌が広告を出しているのかがわかる」そうだ。

261028manabi.jpg

 読売新聞教育ネットワークに参加する中学校の国語教員から、「授業で新聞の読み比べをしてみたい」との声が寄せられた。常見さんの話は参考になるのではないか。

 私自身は社説の読み比べをおすすめしたい。今のトピックをわかりやすく一から説明しており、中学生でも内容を理解しやすい。憲法改正、安全保障、皇室の皇位継承など、主張がわかれるテーマを読み比べると、自分の意見を育めるようになる。反対の立場を知ることで、人とのコミュニケーションがしやすくなる。

 1面同士や、全国紙と地元紙の読み比べも悪くない。広告の比較はあまりしたことはないが、中学生たちは意外な発見をしてくれるかもしれない。

鳥越恭(2026年11月2日)

◀10月号

最終更新日

(2026年11月 2日 16:10)
TOP