読売ワークシート通信

先生方のアンケート結果から ~学校での活用法は?~

読売新聞ワークシート通信についてのアンケート結果を紹介します。(アンケート実施期間:2020年5月26日~6月18日 回答者数177人)

 

校種

 小学校が36%と最も多く、「その他」では特別支援学校やインターナショナルスクールなどから回答が得られました。

日本の新聞がない国で、情報が入りにくいため活用しています(海外・日本人学校)

道徳の時間のワークシートとして活用させていただいていおります(東京・中学)

 

利用頻度、場面

 「週1回」「月1から2回」という回答が多く、小学校では46%が「週1回利用」という結果になりました。利用場面では「授業」と「朝学習」が約半数を占めました。

語彙を増やすスキルタイム(週1回・15分)に活用し、感想を出し合っています。読めない漢字や知らない言葉は辞典を引いて調べます(大分・小学校)

宿題として使用します。本文中から答えを探すときには、必ず線を引かせています(北海道・小学校)

写真を見て思ったことを話してから文章を読んだり、自分の考えをまとめる練習をしています(神奈川・小学校)

授業の中で完成させ、情報共有ツールで意見・感想をシェアしています。また、ワークシートに関連した記事や資料を、校内の社会科コーナーに掲示しています(神奈川・中学)

2020年度は4月5月の休校中の課題として生徒たちに取り組ませることができました。また、中学3年生が学習する社会の公民的分野と関係のある話題が多いので、宿題提出後の授業で、内容に触れることができました(東京・中学)

目にとめることで少しでも時事問題に興味を持ってもらいたいと思い、図書館の廊下に掲示しています(神奈川・高校)

国語の授業でプリントの裏面に印刷し、おもに課題が早く終わった生徒のモチベーション向上のために使っています(千葉・高校)

 

利用したいテーマ

ほぼすべてのテーマについて、「利用した/利用したい」と回答がありました。校種別でみると、小学校では「スポーツ」「季節の話題」、中学校では「環境」「道徳」、高校では「国際関係」「医療」「経済」が多数となりました。

ここ数年は、特にオリパラ教育で活用し、全校で取り組むことができました(東京・中学)

高校生向けに、主権者教育やメディアリテラシーに触れるテーマがあれば良いです(福島・高校)

 

レベル

 全体では「ちょうどよい」が7割以上を占めました。

高校生に合う難易度のシートが少ないと感じます(兵庫・高校)

高学年をほめるために中、低学年用のシートを使うなど工夫しています(大阪・小学校)

同じニュースでも、小・中・高と難易度が違うものがあれば良いなと思います(神奈川・高校)

本人や両親が外国籍であるなど、日本語の理解が未熟な生徒に小学校低学年向けのシートを活用しています(東京・中高)

 

活用の目的と変化

 活用の目的は「時事ニュースへ関心を持たせるため」が最も多く、「読む力(読解力)をつけるため」と合わせて5割となりました。続いて「メディアリテラシー(情報を読み解く力)を育むため」「書く力をつけるため」となりました。活用後の変化としては、「社会に関心を持つようになった、知識が広がった」が最も多く挙げられました。

初見の文章に慣れるということは、子どもたちにとってとても有益なことです(兵庫・小学校)

記述式問題に対する児童の抵抗感がなくなり、様々なテストでの無答率がかなり低くなりました。書いている内容もレベルアップしたと感じています(鹿児島・小学校)

週末の宿題として出し、月曜日に回収・解説を行っています。子どもたちからも「楽しい」と好意的な意見が多く、保護者からも好評です(宮崎・小学校)

生徒への授業アンケートでも、「もっと新聞記事の読み取りをやりたい!」という声を多くもらっています。新聞をとる家庭が少なくなっている中、新聞記事の読み取りによって、世の中のことについて興味をもってもらう機会は貴重です(福岡・中学)

 

SDGs編

 2020年3月から始まった「SDGs編」は「使ったことがない」「知らない」と回答した人が6割を超え、「今後使いたいテーマ」で最も関心が高かったのは「教育」でした。

総合学習でSDGsをテーマに活動してるので、使っています(山口・小学校)

国際社会や地理的分野の学習で、貧困や格差の問題について考えるときに適当なワークシートがあれば使いたいと思っている(群馬・中学)

 

その他の取り組み

 全国の先生方から寄せられた活用方法を紹介します。

採点の際は幅広く正解にし、思い切りほめるようにしています(大阪・小学校)

週末課題に出しています。時に計算が必要な課題がでると、国語ではないと考える生徒もいますが、記事の内容を理解するためには計算の力も必要だと指導します(京都・中学)

前任校で、社会に関心を持ってほしいと新聞の切り抜きを貼っていたが、手間がかかり、生徒の目を引いていないようだったので、カラー印刷したこのワークシートの掲示を始めた。通りがかりに、目に入った記事の話題を話している生徒がいるので、無駄ではないと思う(大阪・中学)

週に1回、朝読書の時間を「新聞の日」にしています。特別支援学級の生徒も一緒のため、難易度により表裏に印刷し、表は必ず全員が、裏はできるところまでやることとしています(高知・中学)

休校期間・分散登校中のため、生徒にgoogle formsでシートを配信し、formsで質問して回答を回収しています(茨城・高校)

 

要望

「解答に迷う設問がある」など、解答例を求める要望が最も多く、他にも「ルビ(ふりがな)をふってほしい」「高校生向けに難易度を高くしてほしい」など、さまざまなご意見をいただきました。

全国の生徒たちが書いたワークシートを閲覧できるような専用ページを作ってほしいです(石川・高校)

皆さまのご意見は、今後のワークシート通信作成・配信の参考とさせていただきます。ご協力ありがとうございました。

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