6月というのに、夏を思わせる天気が続いています。大学でもリクルートスーツの3年生を毎日のように見かけるようになりました。早くも熱を帯びてきた先輩たちの就活。まだ1、2年生の私たちも、来年以降を見据えて準備を始めておいた方がいいのかも・・・そう思って、就活イベントに足を運んでみました。
(上智大学1年・川上凜奈、法政大学2年・山内美桜、写真は川上凜奈撮影)
対面で変わる企業のイメージ
参加したのは、6月15日に東京・浜松町で開催された「TOP企業 業界・しごと研究&インターンシップLIVE〈夏インターン編〉」です。会場の展示ホールには多くの参加企業のブースが立ち並び、企業の人事担当者が、自社の業務や強み、求める人材像などを説明します。必死にノートにペンを走らせる先輩たちの姿を見ると、早くも「本番モード」を感じます。
印象に残ったのは、時代のニーズに合わせた企業の様々な取り組みです。ある出版社は、紙媒体だけでなくデジタルにも対応するため、「定期的にデジタルテクノロジーに関する講演や、インターネットについて話す交流会を行っている」とアピールしていました。インスタライブでのプロモーションなど、積極的なSNS活用に、旧来の「出版社」のイメージが大きく変わった気がします。
自動車業界のある企業は、自動運転や電気自動車(EV)などの開発が進む現在を、「100年に一度の変革期」と説明しました。自動車だけでなく、小型ロケットやAIを用いたロボットの開発などの挑戦を進めている姿勢に、「変えるリスクより変えないリスクを恐れよ」という精神を理解することができました。
「年功序列」から変わる企業
「働き方改革」が叫ばれる昨今、職場環境も気になるところです。「アットホームで風通しが良く、先輩後輩の隔たりがない」と説明する企業や、「実力主義。一年目から若手が活躍できる」という企業もありました。少子高齢化が進み、雇用を取り巻く社会状況が大きく変わっていく中で、従来の上下関係や年功序列を重視する体制から変わろうとする日本企業の意識を実感しました。
企業ブースでの説明に先立っては、読売新聞の石橋大祐記者による基調講演も行われました。企業研究、自己分析など、大量の情報に向き合うことになる就活を、石橋記者は「情報を選び取る目が試される機会」と指摘します。紙の新聞の特徴である「一覧性」を通じて、情報を俯瞰する目を身につけるとともに、読売新聞オンラインの「キーワード登録」などの機能も活用し、「効率のよい情報収集を進めてほしい」と強調していました。
今回の取材で感じたのは、時代の変化に合わせて変化する企業の「適応力」です。「就活はまだまだ先の話」と思っていた私たちでしたが、企業が就活性に求める個性も常に変化している、ということを意識しながら、就活の準備を進めていきたいと思いました。