海外ボランティアでもクレカを活用 ~ 大学生活 × クレカ⑨

 

 

 

 ※この記事は、一般社団法人 日本クレジット協会の協力で作成しています。

 

 「大学生になったら一度は留学をしたい」という思いをようやくかなえることができた春休み。アフリカのルワンダに2週間のボランティア留学に行った経験をリポートします。

(法政大学・坂爪香穂)

 

合計22時間のフライト

 

 初めての海外。飛行機の乗り継ぎは初めての経験です。ルワンダまでは乗り継ぎが2回、合計22時間のフライト。不安を胸に、3月2日の午前10時に成田空港を飛び立ちました。5時間のフライトで、最初の乗り継ぎ地クアラルンプール(マレーシア)に着きました。次の便までは3時間半。航空券は成田で発行済みなので、余裕があります。初めて見る海外の空港の景色を楽しみながら、空港内を散策すると、日本でもなじみのあるスターバックスの看板を発見。次のフライトまでゆっくり過ごそうと、飲み物を買うことにしました。「Can I use a credit card ?」と尋ねると、「Yes.」。初めての英語での注文で購入したのはマレーシア限定のフラペチーノ。トロピカルな味が体に染みわたり、緊張していた気持ちが一気にほぐれました。

 

 カタールでの乗り継ぎを経て、ルワンダのキガリ国際空港に到着。まずは、日本であらかじめ両替しておいたドルを、現地通貨ルワンダ・フランに両替します。1ルワンダ・フランは約0.12円。日本円の10分の1です。一番大きい通貨は5000ルワンダ・フランの紙幣。大量のお札でお財布はパンパンです。事前にネットで調べると「ルワンダは現金社会」との情報が。現地では簡単に日本円からの両替はできそうもないため、大きく膨らんだ財布を見ても、「現金が足りなくなったらどうしよう」と不安が募ります。

 

ルワンダに2週間

 

 到着したのは現地時間で3月3日。日曜日のためボランティア活動はありません。さっそく、2週間滞在することになるレジデンスの周りを散策することにしました。首都キガリの高級住宅街にあるレジデンスの周りは道もきれいに舗装されており、大きな家や海外資本のレストラン、カフェ、スーパーが並びます。レジデンスから徒歩5分のお店フルーツ店でスムージーを注文すると、「カードOK」の表示。4000ルワンダ・フランを無事クレカで支払います。周辺にはクレカを使えるお店も多く、少し不安が和らぎました。

 

 翌4日からはいよいよボランティア活動が始まります。私が参加したのはルワンダのシングルマザーを支援するプログラムです。活動場所であるナーサリー(保育施設)は。レジデンスのある高級住宅街とは異なり、八百屋、服屋、モト(バイクタクシー)などの屋台が並んでいます。同じ市の中でも、全く異なる風景に驚きました。途中のお店でペットボトルの水を購入。さすがにクレカは使えず、50ルワンダ・フランを現金で支払いました。ナーサリーでは託児所や幼稚園に通う子供たちと一緒に遊んだり、お母さんたちの英語力向上の目的で一緒に英語のディスカッションを行ったり、実際に自分で幼稚園の授業を企画し実施したりと、充実した毎日でした。

 

キャッシングで現地通貨も利用

 

 滞在6日目。気分転換にアカゲラ国立公園内のサファリを訪れることになりました。手持ちの現金では参加費が足りず、困っていた時に活用したのがクレカの「キャッシング機能」。現地で働く日本人の方に教えてもらったのですが、ATMでクレカを入れるとそのままルワンダ・フランを引き出せます。キリンやシマウマなどの動物、雄大な自然に心が癒されました。もっとも、帰国後に調べてみると、ATMにクレカが吸い込まれてしまったり、スキミング機能が仕掛けられたりしているようなケースもあるのだとか。今のところ不正利用などはないようですが、事前に情報収集しておいて、正しく備えておけばよかった、と思いました。

 

 2週間の滞在中、様々な場所で現地の人と言葉を交わしました。印象に残ったのは、ナーサリーで働いているルワンダ人の母親たちが住むスラム街を訪れたことです。水道もトイレも共同、電気は、少し余裕のある家に太陽光発電の設備があるだけです。「石造りの一間に親子5人で暮らしている」「1日1食で生活する日もある」という話に胸が詰まります。私たちが滞在するレジデンスの豊かな暮らしと、徒歩15分ほどのスラムで見た全く異なる生活に、アフリカの現実を目の当たりにした思いでした。それでも、ルワンダのシングルマザーたちは、貧しい中でも希望を見つけ、必死に生きていました。慣れない英語で話すことに苦手意識を持っていた私に「Step by step」(少しずつ)と励ましてくれた笑顔が忘れられません。

 

 

(2024年11月18日 17:00)
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