選考対策まるわかりな1日~キャンスコ×就活

選考対策が1日で学べるイベント

 業界研究イベントなどが例年よりも前倒しになるなど、早期化が進む就職活動。2年生の私を含めて、正解がない「就活」に不安な日々を過ごす学生も多いと思います。エントリーシート(ES)や面接などの対策を学べる就活セミナーがあると聞き、取材しました。(上智大学2年・島田遥=キャンパス・スコープ代表、写真も)

 

グルディスのコツとは?

 取材したのは、12月18日に東京・港区の東京都産業貿易センターで開催された「冬の選考対策まるわかりフェス!」(ブンナビ)です。大学3年生を中心に、リクルートスーツに身を包んだ多くの学生の姿がありました。

 

 学生交流コーナーや模擬面接対策、グループディスカッション(グルディス)体験、ES対策エリアなどがあり、学生たちはそれぞれ課題に感じているコーナーを訪れ、30分ずつ体験します。

 

 


 グルディス体験エリアでは、「働くことの価値とは」というテーマでディスカッションが行われました。抽象度が高く、「ありがち」な答えになってしまいそうなテーマですが、参加者たちは、タイムキーパー・司会・書記など役割分担し、20分間、意見を出し合いました。就活アドバイザーの「なぜ選考側がこのテーマにしたのかを考え、チームで『働くことの価値』を見出していくことが重要」というフィードバックが印象に残りました。「ディスカッションは意見の拡散と集約が大切」とよく聞きます。たとえありがちな意見だったとしても、自分の言葉で意見を述べることが重要であり、集まった意見を多角的な視点からまとめていくことがポイントだと納得しました。

 

コミュニケーション力でESも変わる

 

 ES対策エリアでは、読売新聞社で採用担当を務めた経験もある石橋大祐記者が「勝てるES」をテーマに解説しました。就職活動において、避けることができないES。5回の講演は、満席の20人ほどが集まる回もありました。私たち2年生や1年生は、対面授業中心の大学生活を送ることができていますが、コロナ禍が直撃した3年生は、入学時からオンラインが基本でした。「コミュニケーションに苦手意識を感じている就活生も多い」と石橋記者は指摘します。特に印象に残ったのは「テンプレート化したESは、心に残らない」という、採用担当の経験からの言葉です。ES添削の実例もスライドで示され、学生たちは真剣にメモをとっていました。

 

 「体験の特異さを誇るのではなく、自分なりに考えたことを自分の言葉で書いているのがよいES」という言葉が、特に心に留まりました。また多くの情報を凝縮し、効果的なアピールにつなげるコツを教えてくれたのは新聞記者ならでは。自分のことを知らない企業の担当者に、アピールポイントを凝縮して、わかりやすく伝えることが重要です。新聞を読むことが、情報収集のみならず、コミュニケーション能力を身に着けることにも繋がるということにも気付かされました。「就活には新聞が役立つ」とはよく言われますが、私も、ただ新聞を読むだけでなく、参考になるような表現は書き写したりして、文章を磨いていきたいと思いました。

 

 コーナー終了後には、アドバイスを求める学生が列を作ります。参加者の1人は「人事の経験がある現役の記者の方の"生の声"を伺うことができて、とても勉強になりました」と引き締まった表情で話してくれました。まだ2年生の私ですが、来年の夏からはインターンシップなどが本格化します。これからの1年の過ごし方次第で、将来も大きく変わっていくでしょう。まずは自分の可能性を深掘りするために、年末年始は自分自身の20年を振り返ることから始めてみようと思いました。

 

  

(2022年12月27日 10:00)
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