早期化・長期化しているといわれる就活。まだ1年生の私も、何となく不安を感じてしまいます。そんな就活のリアルが「まるわかり」なイベントがあると聞き、取材しました。(法政大学・野元美帆、写真も)
ESの「テンプレート化」
取材したのは、8月18日に東京・浜松町で行われた「就活まるわかりフェス~SUMMER ~」です。自己PRの基本である「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」をどう組み立てればいいのかわかりやすく解説してもらえるコーナーや、面接対策・グループディスカッション対策のような「選考」に向けての実践的な技術が学べるコーナーなど様々です。
中でも、インターンシップや選考に向けて必須と言えるエントリーシート(ES)対策のブースには、多くの参加者が集まりました。講師は読売新聞で採用担当の経験がある石橋大祐記者です。石橋記者は、チャットGPTなど例に挙げながら、ESに似たような表現が目立つ現状を、「テンプレート化」と指摘。「たどたどしくても、自分の経験を自分の言葉で書くことが重要」とアドバイスしました。自分の言葉で伝えるためには、文章力を磨く必要があります。まだ1年生だからと、何も対策しないのはもったいない、今からでもやれることはたくさんあると感じました。
また、自己PRで特に気になるのはガクチカです。石橋記者は、実際に添削例を挙げながら解説します。特に印象に残ったのは、「業種・職種によって必要とされる能力は少しずつ異なる以上、アピールポイントも違って当然。面倒でも、相手によってガクチカでアピールする部分も変えていく」という言葉です。忙しい就活生。ガクチカを「使い回し」したくなってしまうようにも思いますが、企業ごとにしっかりと対策をすることで、「勝てるES」を書くことができるのだ、と納得しました。
質問タイムには、積極的に挙手をする参加者も見られました。ある女子学生は「実践的な知識を知ることができて学びになった。ESを書く際に参考にしたい」と満足そう。今回の取材で、「自分の言葉で伝える」という当たり前のことの重要性に気付かされました。私自身も「伝える」ということに少し苦手意識があります。だからこそ、一年生の今のうちから文章力を磨いていきたいと思います。