読売新聞を教材に、取材のコツや文章の書きかたなどを記者が伝える「出前授業」が9月27日、渋谷区立渋谷本町学園小学校(清野正校長)で行われた。5年生約120人を体育館に集め、読売新聞教育ネットワーク事務局の込山駿記者が「人に伝わる文章」を手ほどきした。
込山記者はまず、「わからないこと、見ていないことは、書いてはいけない」という情報を発信する際の基本的なルールを、クイズを通して紹介。続いて、読売新聞運動部やデジタル編集部での記者経験を披露しつつ「新聞記事は、大事なことから順番に書かれている。結論が先に書いてあって、その後に理由が書いてある組み立ての文章も多い。数字が含まれているなど具体的で、その場にいた人にしか書けない描写がある」と説明した。そのうえで「取材では『なぜ』を繰り返していくこと。そうするとみんなが知りたい具体的な情報が集まってくる」と伝えた。
当日の朝刊を手に説明する込山記者
児童は配られた新聞を手に取り、実際の記事が込山記者の説明通りに書かれていることを確認した。さらに、クラスメートを取材して「相手を紹介するのにふさわしい見出しを考える」という課題にも挑戦した。
児童からは「みんながわかる言葉を選ぶのが難しい」「具体的な数字を示すことを意識して、何度も聞きかえして見出しを考えた」などの声が上がり、情報を発信する難しさを実感した様子だった。
新聞を開いて読みふける児童