立教大学で、読売新聞東京本社の記者がマスコミ志望の学生らに文章の書き方を教える授業が始まった。講師を務めるのは政治部出身で、医療部長も務めた吉田清久編集委員=写真=。報道現場で長年培った、分かりやすい文章を書くコツを若い世代に伝授していく。
授業は同大社会学部のメディア社会学科の専門科目「メディア・ジャーナリズム実習基礎」として開講。社会、現代文化の両学科生も受講できる。授業の目標は、新聞記事に限らず、実社会で仕事をしていく上で必要になる実用的な文章を書けるようになることだ。約3か月間の授業中に計7回の作文を課し、平易で簡潔な文章を書くにはどうしたらよいかを解説していく。
書くべき素材を集めるのに欠かせない取材の仕方やメモの取り方なども指導する。このため、授業では新聞を教材に活用する。毎回、学生は新聞を読んで気になった記事を紹介し、意見や感想を発表する。
4月15日に開かれた初回授業で、吉田記者は「新聞の論理的な文章を読むことで、書く力はもちろん、就職活動の面接で話す力もつく。声に出して読むことで会話力もつく」と強調した。同科目は学生15人が履修している。