「私も変わりたいと強く思った」と加藤千洋さん...全国高校ビブリオバトル、ゲスト特別賞
作家の汐見夏衛さん(右)と新庄耕さん(左)からゲスト特別賞を贈られた徳島県立川島高校の加藤さん(東京・大手町で)
東京都千代田区のよみうり大手町ホールで1月26日に開かれた「第11回全国高校ビブリオバトル決勝大会」(活字文化推進会議主催、読売新聞社主管)で、徳島県代表の県立川島高校2年、加藤千洋(ちなみ)さん(17)は、小説「僕は上手にしゃべれない」(椎野直弥著、ポプラ社)を紹介し、ゲスト特別賞に選ばれた。
小説「僕は上手にしゃべれない」かみしめるように語る...徳島県立川島高校2年
同書は、吃音(きつおん)に悩む主人公が、中学で放送部に入り、同級生や周囲の人たちに助けられ成長していく物語だ。加藤さんは、あがり症で人前で話すことが苦手といい、タイトルを見て「自分のことかと思った」と紹介。「ハンデを背負っているはずの主人公が、前を向いて必死に進んでいこうとする姿を見て、私も変わりたいと強く思った」と、一言一言かみしめるように聴衆に語りかけた。
ゲストの作家、新庄耕さんから表彰状を手渡され、「この本に力をもらって、一歩が踏み出せた。一人でも多くの人に読んでもらいたい」と笑顔を見せた。
ビブリオバトルは、お気に入りの本を5分間で紹介し、聴衆が読みたくなった本に投票する書評合戦。大会には、47都道府県大会と読売中高生新聞大会を勝ち抜いた代表計49人が出場した。
一言一言かみしめるように語る加藤さん
※この事業は、一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)の共通目的基金の助成を受けて実施されました。
(2025年2月 3日 10:30)