「ぞっとするもの、感動するものがある」と細井淳一朗さん...全国高校ビブリオバトル準V
作家の汐見夏衛さん(右)と新庄耕さん(左)から祝福され、ガッツポーズする準優勝の細井さん=多田貫司撮影
東京都千代田区のよみうり大手町ホールで1月26日に開かれた「全国高校ビブリオバトル決勝大会」(活字文化推進会議主催、読売新聞社主管)で、準優勝に輝いた福島県代表の県立葵高校2年、細井淳一朗さん(17)は、表彰式で何度もガッツポーズをして喜びを爆発させた。
短編集「あと十五秒で死ぬ」紹介、カウントダウン駆使...福島県立葵高校2年
細井さんは、ミステリー短編集「あと十五秒で死ぬ」(榊林銘著、東京創元社)を紹介。県大会から同じ15秒をカウントダウンする導入で聴衆の心をつかみ、余命が15秒しかないトリッキーな設定のミステリーを熱弁した。「ぞっとするもの、感動するものがある。死ぬまでの15秒にとことんこだわっている」と訴えかけた。
準優勝に、「2位まできたなら、1位を取りたかったな」と少し悔しさをにじませつつ、「全力を出し切った感じがする。練習よりうまくいったので、悔いはないかな」と振り返った。
細井さんは中学1年でビブリオバトル県大会で優勝したが、コロナ禍で全国中学大会は中止となった。中学での活躍を知っていた尾形幸男校長の後押しもあり、高校で全国大会を目指してきた。観覧した尾形校長は、「やってきたことを120%発揮した。勇気と度胸はあっぱれだった」とたたえた。
ステージで熱弁をふるう細井さん
※この事業は、一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)の共通目的基金の助成を受けて実施されました。
(2025年2月 3日 10:40)