アメリカン・スクールで情報の読み解き方学ぶ授業
SNSなどの情報の注意点を学びました
ニュースを中心に社会にあふれる情報を正しく読み解く能力「ニュース・リテラシー」を学ぶ出前授業が5月13日、東京都調布市のアメリカン・スクール・イン・ジャパンで開かれました。東京都の公立小学校の元校長で、読売新聞教育ネットワークの田中孝宏アドバイザーが講師を務め、参加した中学3年から高校3年までの計40人が、SNSなどで情報を得る際の注意点について考えました。
田中アドバイザーは、2016年のアメリカ大統領選で事実無根の情報がSNSを通じて拡散したことなどから、ニュース・リテラシーの重要性が叫ばれるようになった経緯を紹介。新聞社などが発信するニュースは、丁寧な取材に基づき、デスクや校閲などの複数の目のチェックを経ていることを説明し、SNSなどにあふれる情報の中から正しい情報を見極めるためのポイントを紹介しました。
具体的には、情報の発信源が公的機関や報道機関など信頼できるものかを確認したり、発信者の意図を考えたりする重要性を指摘。情報に添えられた写真や動画、グラフなどが、見せ方によって受け取る側の印象が大きく変わる点にも注意が必要だと強調していました。
田中アドバイザーは「自分が得た情報を人に伝える時には、発信元が誰かということも同時に伝えてほしい。また。その情報についてどう思うか、家族や友人と意見を交わすことも大切。それが民主主義を守ることにつながります」と訴えました。
参加した高校1年の女子生徒は、「SNSでは流れてくる情報は感情にとらわれたものも多い。正しく判断できるようにしていきたい」と話していました。