小中高校の教員、学校司書らがデジタル教材について学ぶ連続講座が9月12日、東京学芸大学で開かれ、読売新聞データベース部の永原香代子次長がデータベース「スクールヨミダス」の学校での活かし方について講義した。首都圏を中心に愛知、兵庫などから約40人が参加した。
「スクールヨミダス」は、インターネットで記事をテキスト検索できるオンライン記事データベース。1986年9月からの読売新聞全国版記事と1986年12月以降の地域版記事を収録している。最新のニュースはもちろん、身近な地元の話題、過去に起きた出来事を追うことができ、現代史を生き生きと学べる資料の宝庫だ。また英字新聞「The Japan News」の記事も収録しているため、時事英語の学習にも役立つ。
永原次長は、群馬大病院での腹腔鏡手術をめぐる一連の報道を例に、データベースを利用するとどのように記事が追えるかを具体的に説明。さらに記事の中に用語辞書も入っている点など、学校での学習に役立つ機能を紹介した。
その後、参加者にタブレット端末を配り、実際に体験してもらった。教員たちは思い思いのキーワードを打ち込み、データベースの使い心地を確認していた。
この勉強会は、同大の「デジタル読解力のための教科書連携型デジタル教材の認証・評価と研修・養成」研究プロジェクトが主催。デジタル教材やデジタル教科書が浸透していく中、学校教育、学校図書館が教材をどのように効果的に生かしていくかを研究するのが狙いだ。同大の對崎奈美子特命教授は「最近、大きな災害が相次いでいる。ニュースを見て『すごかった』で終わらせず、新聞やデータベースをどう学びに生かすか、学校現場に持ち帰ってほしい」と話した。
スクールヨミダスについて詳しくはこちら。