第17回 日本語大賞 文部科学大臣賞 受賞作品(全文)

 NPO法人日本語検定委員会による第17回「日本語大賞」(読売新聞社など協賛)は「私のキャッチコピー」をテーマにしたエッセイ、作文を募集し、小学生、中学生、高校生、一般の各部に計2,910点の応募がありました。

 入選作のうち、各部の文部科学大臣賞受賞作品の全文を紹介します。※敬称略

 

■小学生の部

私の心、ふわふわスポンジ

影山 にいな (かげやま にいな)

天津日本人学校 小学三年(中国)

 お皿洗いで使うスポンジを見ると、私みたいだなぁと思います。きれいなお水やよごれた油もすぐにすいこんで、ぎゅっとしぼるとまたふわふわ元どおりです。

 私も毎日、見たり、聞いたり、けいけんしたりすることがいっぱいで、とくに中国でくらしている今は、本当にスポンジみたいに、なんでもすいこんでいる気がします。


 

■中学生の部

僕へのキャッチコピー

長谷部 明蓮 (はせべ あれん)

つくばインターナショナルスクール 七年(茨城県)

 「ハーフ」僕はこの言葉が嫌いだ。

 僕は日本で産まれてシンガポールで過ごした後、帰国した。海外で生活していた時には、父が外国人で母は日本人だけれど、シンガポールでは、なぜなのか僕は日本人として周りから認識されていた。恐らく日本から来て、日本語を話すことができたからだと思う。


 

■高校生の部

和の継承者として

小西 琉偉 (こにし るい)

近江兄弟社高等学校 三年(滋賀県)

 「和菓子」「和紙」「和服」。日常のさまざまな場面に顔をのぞかせる『和』という一文字。しかし、この『和』を単にJapanやJapanese styleと訳すだけでは、その奥にひそむ響きや魂までは伝えきれないのではないか。私はある出会いを契機に、この『和』の本質について静かに思いを巡らせるようになった。


 

■一般の部

日々、脱皮

新谷 亜貴子 (しんたに あきこ)

(長崎県)

 「お母さん、脱皮したことある?」

 理科の授業で蝶の変態について学んできたばかりの息子が、私に聞いてきた。この子は一体、私がどんな変態を遂げて今の姿になったと思っているのか......。そう思うと、ふつふつと笑いが込み上げてきた。


(2026年2月26日 10:00)
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