読む力が書く力を磨く[よむYOMU便り4]野田村教育委員会(岩手県)

大切だと思うところに蛍光ペンで線を引きながら、「よむYOMUワークシート」に取り組む野田村立野田中学校の1年生=昨年12月撮影

REPORT4 読む力が書く力を磨く

岩手県野田村教育委員会 小原正弘教育長

中学生は「よむYOMUワークシート」を導入してから3年目に入りましたね

村内の中学校は2020年の先行実施時から、ワークシートに取り組んでいます。小学校にも今年度から導入し、現在は小5から中3までの子どもたち約150人が使っています。中学生は先日、南極の昭和基地と中継をつないだ特別授業を受けましたが、その感想文を読むと、気持ちが伝わってくる文章でした。話す内容もしっかりとしてきて、読む力が、書く力や話す力につながっているのだと手応えを感じています。今年の全国学力・学習状況調査でも健闘していました。

小学生にも対象を広げた狙いは

先生と子どもたち双方にとって、取り組みやすい教材だからです。文章が短くまとまっているのに、その中に、読解に必要な要素、子どもたちに考えてほしい内容がきちんと詰まっています。新聞を授業で活用したいと思っている先生はたくさんいますが、自分で記事を探し、教材に仕立てていたら本当に大変です。その点、「よむYOMUワークシート」は記事に設問がつき、解答・解説編や学習指導要領対応表までついていて、多忙な先生でも取り入れやすい。ぜひ使うべきだと思いました。

導入を検討していた頃には、「難し過ぎるのでは」という心配の声もありました。でも、子どもは、良い教材に出会えばぐんと力が伸びます。地方に住んでいても、世の中で起きていることに関心を持ち、多くのことを考えてほしいですね。

小中連携教育を進める野田村では、小学生版と中学生版がある「よむYOMUワークシート」が、小中をつなぐ教材にもなると考えています。

 


(2022年6月14日 16:17)
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