武蔵村山市立第二小学校(東京都)は5月20日の放課後、授業で新聞を教材として使うNIE(Newspaper In Education)の手法を学ぶ教員研修を開き、池谷光二校長ら教員19人が多彩な新聞活用のワザを習得しました。
講師を務めた読売新聞東京本社の鹿野川喜代美NIE企画デザイナー(元都内公立中学校国語教諭)は、全国学力テスト(4月21日実施)の小学6年生に対する国語A(基礎)とB(応用)の問題で、新聞コラムや新聞作りに関して出題されたことに触れ、「児童が日頃から新聞に親しんでいれば、問題を解くのは簡単」と、新聞活用教育(NIE)の効果を紹介。その基本として、(1)新聞(の仕組みや機能)を知る、(2)新聞から学ぶ(生き方や世界の出来事)、(3)新聞を作る、の3要素をあげました。
金環日食(2012年5月21日)を大きく伝える新聞5紙1面記事や小中学生が作ったスクラップ新聞や短歌などの作品を黒板に貼り付けて見せながら、「ワールドカップなど子供たちが関心を示しそうなイベントが掲載される新聞を予測して買っておけば、授業で使えます」と、教員のセンスに期待。子供たちに「好きな写真を新聞から探してご覧」などと誘って興味を引き出し、テーマを決めて新聞作りに導く仕方を説明しました。
いじめ報道や投書欄など、道徳その他で使える記事が新聞に掲載されていると話し、「アンテナを立ててほしい」と先生方に気づきを求めました。
さらに、新聞活用の実習として、先生方は4~5人のグループにわかれ、次の手順で「まわしよみ新聞」作りを体験しました。
(1)各自で当日の読売新聞など複数の全国紙朝刊を読み、気に入った記事を2~3本選んで切り抜く
(2)グループ内で自分のお薦め記事について意見交換
(3)各自が選んだ記事をまとめ、グループ内での順位(重要度)を決める
(4)レイアウトを考えながら、重要な順に記事を台紙に貼って、グループごとに「まわしよみ新聞」を作成
(5)グループ代表が作品の狙いや経緯を発表する
研修後に先生方は「実践できる新聞活用のヒントをいくつも得た」「グループで記事について話し合うと盛り上がる。NIEは児童各自にさせていたが、グループで他の人の意見を聞く体験をさせたい」「まわしよみ新聞は、低学年でもできる」などと感想を話していました。
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