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滋賀県立大の大学生らが、閉校を3月に控えた三重県松阪市立朝見小学校を訪れ、学校周辺に広がる田んぼを題材にした研究成果を発表しました。
朝見小のある朝見地区は、平安時代に起源を持つ碁盤目状の「条里水田」が残ります。土でできた用水路には、貴重な魚類や両生類、植物を含め約200種が確認され、生態系や治水機能の研究に適しているといいます。

農家の人(右端)と一緒に草刈りをしながら、生物を調査する大学生

手入れをしたあぜは、春になると多くの草花で彩られる
同大では2012年から、皆川明子准教授の指導で学生らが片道3時間かけて朝見地区に通い、調査を続けてきました。
昨年12月、4年の伊藤陸翔(りくと)さん(22)と大学院生の西野駿治さん(22)、OBで兵庫県立大大学院生の伊藤蓮哉さん(24)が同小を訪れました。3人は閉校イベントで「朝見の条里水田を未来につなぐ」と題して、田んぼの生き物や治水機能などを解説しました。「この地域で研究をさせてもらった恩返しをしたい。地域のすばらしさを知ってもらいたい」との思いを込め、大雨が降った際、浸水区域がどのように広がるか、田んぼの水路がどのような役割を果たすかなどについて、映像を交えて伝えました。

田んぼ周辺に生えるナラガシワのどんぐりを児童に配る西野さん(右端)
コメ作りを体験したり、田んぼの生き物を観察したりしてきた児童たちは、田んぼが持つ機能や価値に驚いた様子でした。5年生の今西陽介さんは「知らなかったことがたくさんあった」と感心していました。西野さんは「地域の価値に気付き、興味をもってもらえたらうれしい」、伊藤蓮哉さんは「子どもや地域の人に研究成果を伝える大切さを実感した」と話しました。大学生らの熱意が、地域の自然の保護につながればいいなと感じました。

【取材を終えて】「出会うはずのなかった、知らなかった世界に触れた」。三重県松阪市で初めての取材に臨んだ今回、抱いた感想です。片道3時間かけ年10回以上、滋賀県から三重県を訪れ、調査研究を続ける。都内のキャンパスに通う身には、思いも寄らない話でした。なぜ、そこまでするのか。尋ねると、実は水田は水の管理が難しいため「畑で稲を育てた方が効率がよい」という議論があると教えてくれました。学生たちは、研究によって、水田の役割を明らかにし、水田やその環境を守りたいというのです。熱意に圧倒されるともに、私も学生記者として、まだ会っていない多くの人々の想いを、読み手に届けていきたいと思います。
早川花南(立教大学2年)
ドラマが好きでよく見ます!今は朝ドラ「ばけばけ」にハマっています!