マスク着用が「個人の判断」となり、日常が戻ってきました。2年生の私としては、キャンパスライフを思いっきり楽しみたい、と思うと同時に、3年生となる新年度からスタートする「就活」に不安も感じています。まずは佳境を迎えている先輩たちの就活の雰囲気を感じようと、就活セミナーに足を運びました。
(東洋大学・冨田大和)
「解禁日」講演形式の説明会
「就活解禁日」の3月1日に訪れたのは、東京・大崎駅にほど近い大崎ブライトコアホール。大規模な「合同説明会」とは違って、「金融業界」にテーマを絞った講演形式の説明会です。開場前からリクルートスーツ姿の学生たちが真剣な面持ちで待機していたのが印象的でした。来場者には2022年10月に発行した「キャンパス・スコープ46号」も配布され、「就活体験」の記事に熱心に目を通す学生の姿も見られました。
セミナーでは、計8社の人事担当者が午前と午後の部に分かれ、それぞれ30分ずつ講演形式で説明を行いました。私が取材したのは午後の部でしたが、主催者するブンナビによると、午前中から続けて参加している学生も多かったようです。一口に金融業界と言っても、働き方は様々。ある銀行の担当者の「地方銀行に我々が持っているノウハウを提供し、地方銀行と共に取引先の地元企業に提案をする。地域金融機関の再生が目的」という言葉が印象に残りました。他にも、「社会貢献」や「女性の働きやすさ」など、金融機関ごとにアピールポイントが違うのも新鮮でした。「SDGs」の意識も浸透し、「社会とのつながり」など、長期的な視点で企業を選ぶことが欠かせないと感じました。
「求める人材像」をストレートに述べる企業がほとんど無かったのには驚きました。エントリーシートの提出も迫る中、自社の取り組みや企業理念について理解した上で応募してもらいたい、という意識からなのかもしれません。就活では「企業・業界研究が大切」とはよくいわれます。解禁日とは言え、「終盤戦」の雰囲気も漂う中、なぜ自分がその企業を選ぶのか、をきちんと伝えられるように研究を深める必要がありそうです。1年後、自分はそのようになれているだろうか、と少し不安に思いました。
就活イベントに初めて参加して、どこか遠くに感じていた就活をリアルに感じることができました。1学年上とはいえ、同世代が自分の将来を真剣に考え、動いている思いを肌で感じ、大きな刺激を受けました。4月からは私たちを対象にしたイベントも始まります。積極的に情報収集して、行動しながら「働く理由」をしっかりと考えていこうと思いました。