【ワイズメディア7月号から】この夏、どうしたら成績が伸ばせるか

 中学校に直接お届けしている高校進学情報紙「(ys media)」(発行:読売エージェンシー)の最新号の注目記事を、「中学生向け」コーナーに掲載しています。

 「ワイズメディア」は、原則として2、4、8月を除く各月上旬の発行で、東京・埼玉・神奈川・千葉の公立中学校の2、3年生に学校を通じて配布しています(※発行月・回数は版により異なります)。より親しみやすく、わかりやすく「最新の入試傾向や入試制度を理解してもらう」、学校選びに欠かせない「個々の学校自身を知ってもらう」を編集の2本柱とし、生徒と保護者の高校合格への第一歩のお手伝いをするタブロイド新聞です。


 

■今月のテーマ「この夏、どうしたら成績が伸ばせるか」

ふり返れば夏休みが勝敗の分れ目だった

勉強量に大差がつく夏休み、勝者たちはどう過ごしたのか

 

 言い古された言葉ですが「夏を制する者、受験を制す」です。

 勉強に適しているとは言えないこの季節。受験の勝者たちは、どのように乗り切ったのでしょう。

 夏休みを目前に控え、心構えと過ごし方について考えてみます。

 

夏の勝者はそのまま受験の勝者になる

 夏休みを中心とする夏の学習は、受験結果(合否)を左右します。そのことを言い表したのが「夏を制する者は受験を制す」です。よく塾や予備校の広告などで見かけますが、夏の勝者がそのまま受験の勝者になるという意味です。

 では、なぜ夏の勝者が受験の勝者になるのか。今回はそのことについて考えてみます。

 最初に結論を言っておけば、夏休みを中心とした夏の学習では、一人ひとりの勉強量に大きな差がつきやすいからです。たくさんやった人が勝ち、あまりやらなかった人が負けです。

 

セルフコントロール力が問われる夏休み

夏の勉強量に差がつきやすいのは、学校が休みで授業がないからです。

 授業がない分だけ、自分の計画に基づいた受験勉強をしっかり出来る人もいますが、授業がない分だけ勉強を怠けてしまう人もいます。ですから、ふだん学校があるときに比べ、勉強量に大きな差がついてしまいます。

 学校や授業という強制力が働かない場面で自分自身をコントロールできるかどうか。ここが勝敗の分かれ目です。

 

日課ではなく強化プランを立てる

 皆さんは小学校以来、何度も夏休みの計画を立てたと思います。

 計画と聞くと、何時に起きて、何時から何時まで勉強してと、一日の日課表を思い浮かべる人がいるかもしれません。また、いついつは模擬試験を受け、いついつは体験入学に行ってと、日程表を想像する人もいるでしょう。

 もちろん、それらも計画には違いありませんが、受験生に求められている計画は、それではありません。強化プランです。

 この長い自由な時間を使って、あなたはどの教科を強くしたいのですか。どの分野を強くしたいのですか。まず、これに対する明確な答えを用意してください。答えは夏休みが始まる前に出してください。

 

控えめの計画を完全に実行する

 たとえば夏休みの強化プランとして「英語」を定めたとします。しかし、これではあまりにも漠然としています。もう少し具体化しましょう。「語い力(単語力)」なのか「文法力」なのか「長文読解力」なのか。

 そして、方法として、どの参考書や問題集を使うのかを決めましょう。

 一日に何時間勉強するとか、朝やるか夜やるかなどを決めるのはその後の話です。

 目いっぱいの計画を立てて、その一部しか実行できないのと、控えめの計画を完全に実行するのとでは、どちらが自分のためになるのか。そこを考えてみてください。

 

夏は、量にこだわった学習をしてみる

 夏休みの勉強は、量にこだわってください。量というと、「何時間」と時間だけを思い浮かべるかもしれませんが、「何ページ」も「何問」も量を表しています。

 何時間かかろうと、今日は何問解くまで勉強をやめない。量にこだわるというのは、むしろこのような考え方のことです。

 勉強は量より質という考え方もありますが、質の高い勉強を大量にやれれば、それが一番いいのではないでしょうか。

 

自己ベスト更新をめざす

 「こんなに勉強した夏は今までなかった」。後で振り返って、そう言える夏にしましょう。目指すは自己ベスト更新です。

 夏は暑さという大敵があるので、勉強に適したシーズンとは言えません。だから学校も夏休みになるのです。そういう悪条件を乗り越えられれば、その先は条件が良くなる一方です。夏の勝者を目指し頑張りましょう。

 


「ワイズメディア」の最新号やバックナンバーの全ページは>>こちらからご覧になれます

(2019年7月 8日 10:30)
TOP