読売記者の出前授業、2025年度も受け付け中...ニュースリテラシーや新聞の作り方

 読売新聞は記者による出前授業を行い、教育ネットワーク事務局で申し込みを受け付けている。

 内容は「新聞の作り方」、記者ならではの「インタビューの仕方」「人に伝わる文章とは」など。インターネット上のフェイクニュースやデマに惑わされない情報の読み解き方を学ぶリテラシー教育にも取り組んでいる。当日の朝刊を全員に配り、最新ニュースを題材に学びを深めるのも特徴だ。学年によって読売KODOMO新聞、読売中高生新聞を提供する。2024年度は全国約140校で実施した。申し込みはこちらから

 

「なぜ」を問い、伝えるのが記者

 東京都新宿区立落合第二中学校では2025年2月、教育ネットワーク事務局の込山駿記者が講師を務め、出前授業が行われた=写真=。キャリア教育の一環で、1年生の希望者約40人が集まった。

 

 テーマは「新聞記者の仕事」。ラグビーのワールドカップなどスポーツ取材の経験が長い込山記者は、取材を通して多くの人と出会う楽しさ、取材の幅が広がっていくことで感じるやりがいについて語った。

 

 情報を発信する新聞記者として「わからないこと、見てはいないことを書いてはいけない」と強調した。現場重視の報道姿勢に関連して「その場にいたからこそ書ける描写がある」と訴えた。情報に説得力を持たせるため、具体的なデータを盛り込むことの重要性にも話は及んだ。

 

 生徒には授業当日の読売新聞朝刊が配られた。込山記者は「ミラノ五輪まで1年」の記事を取り上げ、「なぜ、今、ミラノ五輪の記事が新聞に載るのか」を生徒に問いかけた。「取材では記者が自らに『なぜ?』と問い続け、多くの人が知りたい情報を得ること、得た情報を誤解されずにしっかり読者に届けることが新聞の役割だ」と結んだ。

 

 授業を終えた小松一颯さんは「きちんと取材した情報はどういうものか、その特徴を知ることができた。『なぜなのか』を自分でも考えながら、情報に接することが大切だと知った。ネットを使う時などに心がけたい」と話していた。(大広悠子)

(2025年5月13日 12:30)
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