「リアルに嫌な４人なのに...」豊崎花さんが準優勝、全国大学ビブリオバトル2024

準グランドチャンプ本に選ばれた豊崎さん（中央、東京都世田谷区で）

　東京都世田谷区の昭和女子大で１２月２２日に開かれた「全国大学ビブリオバトル２０２４」（活字文化推進会議主催）で、叡啓大（広島市）の豊崎花さん（２２）が取り上げた犯罪小説「四日間家族」（川瀬七緒著、ＫＡＤＯＫＡＷＡ）が準グランドチャンプ本に選ばれた。

　

川瀬七緒著「四日間家族」生き生き語る

　各地のブロック大会を勝ち抜いた３０人が集った全国大会で、豊崎さんは最後のバトルに駒を進めた。「４人の登場人物はリアルに嫌な人たちなのに、読み終わる頃には好きになってしまう」。誘拐犯に仕立て上げられた自殺志願者たちの運命を描いた１冊の魅力を５分間、生き生きと語って約４５０人の聴衆を楽しませた。

　

　閉会式では、ゲストの作家、柚月裕子さんからトロフィーを受け取り、会心の笑みを浮かべた。豊崎さんは「本の面白さを素直に伝えることを心がけ、リラックスして話せた。読書好きな友人もできたし、家族からも祝福されて、すごくいい１日になった」と振り返った。