「私じゃなく両親が買った本」で頂点、小此木陽菜さん...全国大学ビブリオバトル2024
最高賞に選ばれた小此木さん(左から2人目)ほか3人は、左から柚月裕子さん、谷口忠大さん、佐藤康光さん
東京都世田谷区で12月22日に開かれた「全国大学ビブリオバトル2024」(活字文化推進会議主催)で、群馬県伊勢崎市の小此木陽菜さん(18)(テクノ・ホルティ園芸専門学校=埼玉県行田市)が「全裸刑事(でか)チャーリー」(七尾与史著、宝島社)を紹介し、最高賞の「グランドチャンプ本」を射止めた。
七尾与史著「全裸刑事チャーリー」語って爆笑呼ぶ
全裸での生活を国民に促す新法の下で日本初の全裸刑事が登場――。そんな設定のミステリー小説に、小此木さんは「謎解き以外の魅力」を感じたという。
仮に新法が施行された際の自身の対応について「絶対脱ぎません。でも(主人公の)意見を聞いて、脱げなくもないかあと思った」などと笑顔で語った。ゲスト作家の柚月裕子さんから、この本を読んだきっかけを質問されると「女性としての名誉を守るために言います。私が買ったんじゃなく、両親です」と答えた。約450人の聴衆で埋まった客席は爆笑に包まれ、投票の結果「最も読みたくなった本」に選ばれた。
小此木さんは群馬県立伊勢崎興陽高校2、3年生で全国高校ビブリオバトル出場を経験し、3年連続で駒を進めた全国大会で頂点に立った。「一つずつ段階を上がっていった。うれしくて、自分がここにいる実感がわかない」と、ほほえんだ。
(2024年12月26日 10:45)