全国高校ビブリオバトル代表、北海道で決定
賞状を手に笑顔の佐藤さん(4日、札幌市豊平区で)
高校生による書評合戦「第11回全国高等学校ビブリオバトル」の北海道大会(北海学園大人文学部主催、活字文化推進会議共催、読売新聞社など後援)が11月4日、北海学園大豊平キャンパス(札幌市豊平区)で開かれ、札幌稲雲高1年の佐藤環さん(16)が優勝した。佐藤さんは来年1月26日に、よみうり大手町ホール(東京都千代田区)で開催される決勝大会に出場する。
佐藤環さん、ミステリー小説「方舟」語る
北海道大会には13校16人が出場して予選を戦い、4人が決勝に進んだ。決勝では1人5分で本の魅力を語り、質疑応答をこなした。最後に出場者や来場者は一番読みたくなった本に投票した。
佐藤さんは作家・夕木春央さんのミステリー小説「方舟」(講談社)を紹介。地下に偶然閉じ込められた9人に殺人が起きる話で、「(死と隣り合わせの極限状態で)人間の汚い部分が表れ、徐々ににじみ出ていくのが人間らしくていい」と落ち着いた声で語りかけた。
佐藤さんは小学3年の頃に「赤毛のアン」を読み、想像が無限に広がる物語の世界が好きになったという。「この本が好きだと伝わるように考えて話した。聞き手がいろんな本に興味を持つきっかけになれたら」と喜んだ。
(2024年11月11日 15:10)