全国高校ビブリオバトル、宮城大会は木村陽向さんV

本の魅力を語る木村さん

 高校生がお気に入りの本の魅力を語り、最も読みたくなった一冊を投票で決める「全国高校ビブリオバトル宮城県大会」(宮城県教育委員会主催、読売新聞東北総局、活字文化推進会議後援)が11月29日、県庁で行われた。加美農業高2年の木村陽向さん(16)が優勝し、全国大会への切符をつかんだ。

 

「時給三〇〇円の死神」を紹介

 今年は13校から13人が出場。表情豊かに身ぶり手ぶりを交えながら本の魅力を5分間で伝え、質疑応答の後、会場の聴衆による投票が行われた。4人が決勝に進出し、木村さんが紹介した「時給三〇〇円の死神」(藤まる著、双葉社)が最も票を集めた。

 

 この本は、成仏できていない死者の未練を晴らす「死神」のアルバイトをする主人公が仕事を通じて成長する物語。木村さんは「会場との一体感を意識した」として内容をコミカルに表現しつつ、「大切なことは失ってからでないと気付かない。だから、今を一生懸命生きることを頑張ろう」などと伝えた。

 

 木村さんは優勝を決め、「信じられない。宮城県の代表として全国1位を目指したい」と笑顔で宣言した。

 

 全国大会(特別協力・JR東日本)は来年2月8日、東京都港区の「TAKANAWA GATEWAY CITY」で開催される。

(2025年12月 5日 19:20)
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