全国中学ビブリオバトル、福井県大会は高橋大瑠さんV

最優秀賞に選ばれた高橋さん

 中学生がお薦めの本の書評を競い合う「福井県中学生ビブリオバトル」(福井県教育委員会主催、活字文化推進会議共催、読売新聞社後援)が11月29日、福井市の県立図書館で開かれ、越前市武生第一中3年高橋大瑠(たいる)さん(15)が最優秀賞に選ばれた。

 

チャンプ本は「汚れた手をそこで拭かない」

 中学生16人が参加。予選を突破した6人による決勝では、身ぶり手ぶりを交えて愛読書の魅力を紹介した。5分間の発表後、聴衆からの質問にも答えた。

 

 高橋さんは「汚れた手をそこで拭かない」(芦沢央著、文芸春秋)を紹介。プールの水を誤って大量に流出させてしまい、その隠蔽(いんぺい)に奔走する小学校教諭のエピソードなど、登場人物の「過ち」をテーマにした五つの短編からなる小説で、「どれも読み終わると嫌な気分になるのに、(ページをめくる)手がとまらない。みなさんにも、この嫌な感覚を楽しんでもらいたい」と伝えた。

 

 高橋さんは来年3月に開かれる全国大会に出場する。「練習して、話の深いところまで紹介したい」と意気込みを語った。

 

 優秀賞には、「レモンと殺人鬼」(くわがきあゆ著、宝島社)を紹介した県立高志中2年小畑真理さん(14)が選ばれた。

(2025年12月 5日 19:30)
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