三男一女を東京大学理科Ⅲ類に合格させた「佐藤ママ」こと佐藤良子さんの講演会(中央公論新社主催)が4月16日、オンラインで開催された。佐藤さんは、子どもたちが実際に読んでいた本などを示しながら、約1時間、親の心得や学習サポートの方法を伝授した。
佐藤さんは、家庭でしかできない受験対策の一つとして「1日15分、新聞を読ませる」ことを勧めた。今年から実施された大学入学共通テストの特徴に「時事問題」を挙げ、「世の中のことに興味がないと、解けない問題が増えた。そのためには常に新しい情報を知ることが必要で、それが載っているのが新聞。1日15分、新聞を読むことを習慣に」と呼びかけた。
受験のエキスパートとして知られる佐藤さんは、「国語の点数が取れない」と悩む受験生の親から相談されることが多いという。「特に記述問題で苦労しているようだ。日本語について正しい理解が進んでいないと、大学入試では太刀打ちできない」と指摘。子供たちが好きな図鑑や学習漫画は、読書や勉強への意欲を引き出すきっかけになると語った。
親の役割は「子どもの徹底サポート」と佐藤さん。4人の子どもを育てた経験から、「きょうだいと比較しない」「テストの点に一喜一憂しない」「学校の勉強をおろそかにしない」「勉強の下準備は親がする」ことなどを、参加者に説いた。
佐藤さんのコラムは、読売新聞オンライン内のサイト「中学受験サポート」でもお読みいただけます。
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