読売新聞の記者が講師として赴く「出前授業」が5月23日、宮城県気仙沼市の気仙沼高校で行われ、東北総局の小野一馬総局長が「ニュースをどう報じるか 新聞記者のアプローチ」と題し、新聞の読み方や記者の取材方法などについて講義した。
この日は、地域課題を研究する1、2年生約280人が参加。小野総局長は、この日の朝刊に掲載されているアメリカンフットボールの危険なタックル問題の記事を取り上げ、1面や社会面などで詳細に報じられている内容を解説した。
その後、東日本大震災から7年を前に全国版に掲載した連載を題材に新聞記者の取材方法を紹介。「現場を歩くと発見がある。自分の目で見ることが大事だ」と呼びかけた。
生徒らはこまめにメモをとり、積極的に質問をしていた。小野総局長は授業の最後に、「毎日様々な情報が載っており、考えるきっかけになる。新聞を読む習慣を身につけてもらいたい」と結んだ。
◆人との出会い 多くを学んで
今回の出前授業は、地域が抱える課題の研究に取り組む生徒たちに、新聞記者の取材のノウハウを学んでもらうのが狙いでした。記者がどうやって取材や紙面の計画を決め、記事を書いているのかを紹介すると、生徒たちは熱心にメモをとりながら聞いてくれました。
授業の後も「インタビューの時はどう話しかけたらいいか」「アンケートを行う時に注意することは」と具体的な質問を受けました。1年がかりで地域研究に取り組む生徒たち。これから多くの人に出会い、多くのことを学ぶことと思います。生徒たちの研究発表を見てみたい。そう感じた出前授業でした。(小野一馬)