新聞を情報源に 東経大生が活用法学ぶ

秋山アドバイザー(右から3人目)の指導で気になる記事を切り抜く学生たち

 東京経済大学(東京都国分寺市)の新入生たちが、読売新聞を教材にして、新聞を情報収集に活用する方法を学んだ。

 

 受講したのは、コミュニケーション学部で田村和人教授が教える必修科目「フレッシャーズ・セミナー」を履修する13人。4~7月の間、週1回の授業で、大学生活の送り方やレポートの書き方、発表の仕方などを学んでいる。

 

 講師を務めたのは、読売新聞東京本社の秋山純子・教育ネットワーク事務局アドバイザー。5月13日の授業で、学生たちは小グループに分かれて、「サニブラウン9秒99」「民間ロケット飛躍」など、当日の朝刊から関心を引いた記事を2点ずつスクラップ。自分が興味を持った理由などを発表し合った。

 

 「平野スケボー初V」と「『喫煙者は不採用』増」の記事を選んだ佐藤達樹さん(18)は「読んでみたら、思った以上に文章が簡単で分かりやすかった。新聞に興味がわいた」と話した。

 

 続く20日の授業では、グループごとに持ち寄った様々な記事の中から、特に伝えたいニュースを絞り込んだ。選んだ3点の記事を模造紙に貼り、オリジナルの「新聞」を完成させて発表した。また、学生たちは授業と並行して約2週間、朝刊の購読を続けた。

 

 テレビ局出身の田村教授は「テレビニュースと比較しても、新聞の取材対象は圧倒的に広い。新聞に親し み、情報源として生かせるようになってほしい」と話している。

 

 6月には、「フレッシャーズ・セミナー」を履修する別クラスの12人が、同じように約2週間、朝刊を読み、新聞の活用法を実地に学んだ。自宅では、記事ばかりでなく、紙面に載っている報道写真や広告にも注目してスクラップに励んだ。

 

新元号「令和」を報じた4月2日と、授業があった5月13日の各紙朝刊1面の比較もして、ニュースの価値判断や見出しについて考え合った
(2019年6月21日 17:00)
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