2030 SDGsチャレンジ

農業体験型のツアー提案 ~「国消国産アクション!」決まる

 食料自給率向上のアイデアを全国の小中高校生から募る「国消国産アクション!」の受賞者が決まり、2024年3月12日、大賞に選ばれた東京都中野区の大妻中野中2年の中山夏寿(なつき)さんが表彰されました。準大賞は東京都目黒区立五本木小5年・茶谷心音さん、さいたま市立植竹小5年・岩永侑太さんでした。(学年は表彰時)

 

大賞に大妻中野中・中山さん

 読売新聞社が進める「くらしにSDGsプロジェクト」の一環で、教育ネットワーク事務局とパートナーの全国農業協同組合中央会(JA全中)が募集し、160件のアイデアが寄せられました。大賞の中山さんは、地方移住に興味のある人に向けた体験ツアーや学校での農業体験を提案。元広菜穂子・JA全中広報部長は「農家の後継者問題などを勉強している。実現可能なアイデアで将来が楽しみです」と講評しました。

 

 大賞に選ばれた中山さんは、小学校5年生の時に学校で取り組んだ「バケツ稲」が記憶に残っていたそうです。10~15リットルのバケツを使って、種もみから稲を育てる「バケツ稲」は、稲の成長過程を知り、農家の人の苦労を知ることができます。中山さんは「友達とみんなでワイワイやって楽しかった」と振り返ります。自身の経験をきっかけにした「体験を通して多くの人に農業に興味を持ってもらいたい」という発想が、今回のアイデアに繋がりました。受賞をきっかけに、さらに農業に興味を持ったという中山さん。「大きなことはできないけど、これからも身近なことに興味を向けていきたい」と喜びを語りました。

 

準大賞は小5の2人

 準大賞の2人は、2023年、学校の授業で農業を学びました。

 

 

 目黒区立五本木小学校の茶谷心音さんは、国産食品を給食で使うメリットなどを漫画で解説しました。「お米を食べるのが大好き」という茶谷さん。円安による貿易赤字などのニュースも参考に、「国産のものをもっと食べた方がいい」と考えました。「マンガならわかりやすくアイデアを伝えられると思った。好き嫌いをせず、食べ残しを無くすようにしたい」と話していました。

 

 

 さいたま市立植竹小学校の岩永侑太さんは、無職の人に農業の仕事を紹介することを提案しました。岩永さんは、2023年9月にJA全中と読売新聞社が学校で行った「食の未来」をテーマにした出前授業を受けて、天候への対応や品質管理などの苦労を学びました。「農業はとても奥が深い仕事。多くの人にやりがいを知ってもらうことで、前向きに取り組んでもらえると思う」と話してくれました。

 

(2024年4月18日 08:00)
TOP