教育記者の経験を生かした「ことばの授業」

 読売新聞教育ネットワーク事務局の記者とNPO法人「企業教育研究会」による「ことばの授業」は年間約60校で行なわれています。子どもたちの言語能力・コミュニケーション能力の向上に焦点を当てた、3種類各2時間の授業です。授業に携わる保井隆之記者が、中学・高校生を中心とした若者にキャリア教育を進めている「NPO法人アスデッサン」のサイト「ロルモ」に取り上げらました。その内容を一部紹介します。

 

 全文は>>同サイトをご覧ください


 

教育記者の経験を生かした「ことばの授業」

 読売新聞社(現・読売新聞東京本社)に入社した後は、編集局教育部などで教育記事を書き続け、2014年12月、教育関係のCSR(社会貢献活動)を担当する「教育ネットワーク事務局」に異動しました。現在は、読売新聞とNPO法人企業教育研究会が取り組む出前授業「ことばの授業」を担当しています。

 

 教員志望の大学生とペアを組んで学校を訪れ、インタビューの仕方や記事の書き方、見出しのつけ方を教えています。年間の実施校は、小・中・高など約60校。記者として、たくさんの学校を取材してきましたが、まさか自分が教壇に立つとは、思ってもいませんでした。元々は教職志望だったことを考えると、不思議なめぐり合わせだなあと思います。

 

 「ことばの授業」を受けた児童生徒から、「楽しかった」という言葉を聞くことができた時が一番の喜びです。ペアを組む大学生が、授業を重ねて成長していく姿を見られるのも、現在の仕事の醍醐味だと思っています。

 

 授業は毎回子どもたちが変わるので、反応が返ってこないなど、うまくいかないこともあります。そんな時は、がっくりと落ち込みます。でも、落ち込んで終わりにするのではなく、何がまずかったのか、解決すべき課題を学生といっしょに振り返り、次回の授業に生かすようにしています。

 

 共に考え、成長していきたい。子どもたち、大学生、私の学び。

 

 子どもたちが楽しみながらコミュニケーション能力を身につけられるよう、学生たちと力を合わせ、「ことばの授業」をより良いものにしていきたいと思っています。「ことばの授業」は、子どもたちだけでなく、大学生を育てるプログラムでもあります。いっしょに教壇に立った学生たちが、今度は「ことばの授業」に応募する立場になる。こんなに素敵で、やりがいのある仕事はありません。教師になって成長した学生たちと、再び授業ができる日を楽しみにしています。

(2016年8月31日 16:02)
TOP