関東甲信越大会 松山女子の橋本さん、佐野日大の丸岡さんが優勝

 「全国高校ビブリオバトル2017」の関東甲信越大会が9月10日、東京都武蔵野市の成蹊大学で開かれた。8都県51校の代表が2ブロックで争い、埼玉県立松山女子高校2年橋本雪音(ゆきね)さん(16)、佐野日本大学高校(栃木県)2年丸岡翼(たすく)さん(17)がそれぞれ優勝した。2人は来年1月28日、早稲田大学(東京都新宿区)で開かれる決勝大会に出場する。


 橋本さんは、寿命を3か月だけ残して売ってしまった若者の残された日々を描いた「三日間の幸福」(三秋縋著、アスキー・メディアワークス)を取り上げた。「残酷な社会と現実、真実のはかなさを描いた、涙なしでは読めない最高の1冊」と紹介。「読む人によってハッピーエンドにもバッドエンドにも取れる作品」と魅力を語った。また、「大好きな本のことをみんなに知ってもらえてとてもうれしい。決勝大会では頑張りたい」と抱負を語った。


 丸岡さんは「本日は、お日柄もよく」(原田マハ、徳間書店)を紹介した。スピーチライターに転身したOLを描いた小説で、丸岡さんは「この本は、スピーチの指南書だ」と指摘しつつ、「人間が持つ潜在的な感性を、主人公が言葉にできた時の力に感嘆した」と、本の魅力を熱く語った。 勉強が忙しい高校生になっても月に十数冊は読むという読書好き。「昨年の予選落ちをリベンジできてほっとしている。本の感動をみなさんに伝え、決勝大会では誇れるような賞を取りたい」と意気込んでいた。

(2017年9月12日 17:13)
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