第96回土曜サロン 廊下に「新聞クイズ」 児童生徒ひきつける

できあがった作品を鑑賞する先生ら

 新聞を活用した学習方法について探る、先生向けの勉強会「読売NIE土曜サロン」が4月27日、読売新聞東京本社で開かれ、学校の廊下に掲示する新聞クイズを考えるワークショップなどが行われた。

 

 前半は、編成部の菅野奈月記者が、「新聞づくりのイロハ」と題し、ミニ講演。新元号「令和」を伝える4月1日の号外を示しながら、「あんなに大きな見出しを使う号外は例がない」などと話し、文字の大きさとニュースの大きさが比例する新聞見出しのしくみについて解説。見出しをつける時のコツは、「驚きを大切にする」「8から10文字くらい」などと語り、「見出しを考える編成部記者は、最初の読者で最後の記者」と心構えも紹介した。

 

 後半は、新聞を使ったワークショップが行われた。

 4月から講師となった村山正子・東京学芸大非常勤講師(元中学司書教諭)が、「誘う、親しむ、広がる...!新聞活用(2)やさしい新聞活用あれこれ」と題して、実践例を紹介。村山講師は、廊下に新聞クイズを貼ると、授業で新聞を使わなくても、児童生徒や先生の関心を誘うことができるとし、新聞記事の見出しを空欄にして考えさせる方法などを解説した。最後は、参加者それぞれが、当日の朝刊から気になる記事や写真、広告を探して、廊下に貼る作品を作った。京都への修学旅行を控えた千葉・鎌ヶ谷市立鎌ヶ谷中の大塚功祐教諭は「修学旅行まであと13日」と題して、京都にまつわる記事や写真、広告をちりばめた作品を制作。

 

大塚教諭の作った作品と貼られた意見の書かれた付せん

 

 村山講師は「他の児童生徒が感想を書く付せんをはる仕組みにするとよりいい」とアドバイスした。参加した先生たちは感想を記入した付せんを他の先生の作品に次々と貼り、大塚先生の作品にも「修学旅行へのワクワクが増しますね」「つい旅先の記事を探したくなりますね」などとかかれた付せんがついた。

 

 サロンは2008年1月以来、ほぼ毎月第4土曜日午後2時から開催し、この日で95回目。4月からは、村山講師と、庭野優子・東京都文京区立明化小非常勤講師が講師を交代で務める。参加申し込み(無料)は、メール(nie7717@yomiuri.com)で開催前日(金曜日)までに「読売新聞東京本社 教育ネットワーク事務局」へ。

(2019年5月17日 17:50)
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