第97回土曜サロン 漢字を新聞から選び文章作る

 新聞を活用した学習方法について探る、先生向けの勉強会「読売NIE土曜サロン」が5月25日、読売新聞東京本社で開かれ、気になる漢字を新聞から見つけて文章を作るワークショップなどが行われた。

 

 前半は科学部の松田俊輔記者が「民間ロケット こぼれ話」と題してミニ講演を行い、5月4日に北海道・大樹町で打ち上げに成功した民間ロケットをめぐる取材の裏話を語った。機器不良や風などの影響で打ち上げが当初予定から4日も延び、松田記者は「10メートルの小型ロケットとはいえ、宇宙に飛ばすというのは一筋縄ではいかないと思った」などと感想を述べた。

 

 講演後の後半は、新聞活用の演習が行われた。

 5月は、庭野優子・東京都文京区立明化小非常勤講師が「学級で新聞を広げるには」と題し、小学校低学年から高学年にも活かせるワークショップを実施。新聞から気になる漢字を切り取って文章を作る「漢字に感じてビビビッ!」では、参加した先生たちに何を作るかは事前に示さずに「とにかく気になる漢字を切り取って」と伝え、数分で集めてもらった。その後、「それではその漢字を使って文章を作ってください」と指示すると、先生たちは悲鳴を上げながら、最終的にはそれぞれが思い思いの文章を作り上げた。「塀」「婆」「想い」などを切り取った横浜市の先生の作品「塀越しに見えた婆さんに淡い想いを抱いてしまった!!」には、「よくこんなユニークな文章を思いついたねえ」などと会場から笑い声が起こった。
 また、新聞1ページを細く裂いてどれだけ長くできるかを競ったり=写真=、その細い紙をポリ袋に入れてヨーヨーにして遊んだりするなど、低学年向け新聞活用にも取り組み、先生たちは童心に返ってワークショップを楽しんだ。

 

 サロンは2008年1月以来、ほぼ毎月第4土曜日午後2時から開催し、この日で97回目。4月から庭野さんと、東京学芸大非常勤講師(元中学司書教諭)の村山正子さんが講師を交代で務めている。参加申し込み(無料)は、メール(nie7717@yomiuri.com)で開催前日(金曜日)までに「読売新聞東京本社 教育ネットワーク事務局」へ。

(2019年6月 3日 13:00)
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