NIEサロン100回目 広げるアイデア続々

100回を迎えた土曜サロンで講演する鹿野川喜代美さん(右)

 小中高の教員らが学校現場での新聞活用を学び合う勉強会「読売NIE土曜サロン」の100回記念イベントが2日、読売新聞東京本社の新聞教室で開かれ、約40人の先生らが参加した。

 

 この会は、2008年1月にスタート。第1部では、17年まで読売新聞NIE企画デザイナーを務めた鹿野川喜代美さんが約40人の先生方らを前に「NIE土曜サロン 誕生と展望」と題して講演。「子供たちが新聞を通じて社会に関心と興味を持つよう、教員側も新聞を読んで学び続けることが大事だ」と訴えた。

 

 また、正しい情報を見極める情報リテラシーは、教員こそ身に着けなければ、子供にいい指導はできないと強調。グループごとに1人の人をヒーローインタビューし、記事にする「囲み取材」体験も行った。第2部では、「NIEを広げるためのアイデア」をテーマにグループで議論し、「フェイクニュースを見せ、新聞で本当かどうか確かめるといいのでは」「授業公開の時に、新聞を活用した授業を見せれば、保護者にもその効果が伝わるのでは」など、続々とアイデアが出された。

 

■第2部で出た主なNIE提案・意見

・小学校低学年の生活科で、写真付の季節記事を配る(写真なら小さい子でも興味)

・放送委員が給食時間に、自分で選んだ新聞記事を読む

・今日のニュース記事を、授業の最初に先生、または日直の児童が話す

・学校の誰もが通る場所や廊下に友達が選んだ記事を掲載。11文字で見出しを考えさせる

・面白いと思った記事に「イイネ」シールを貼る。慣れてきたら、記事の感想を書く

・先生に新聞を広めるポイントは、校長の指導

・見出しを隠しての見出しクイズ、囲み取材体験は早速、授業で取り入れたい

・教科教材にあった記事を、日々、図書館司書が見つけ、先生たちに提供する

・図書室に、複数の新聞の読み比べができるコーナーを新設する

・防災新聞を作り、地域にも配る

・新聞の作り方をマニュアル化し、教員免許更新講習で教える

・ネットにない、連続性などといった新聞のよさをアピールしていく

「NIEを広げるためのアイデア」についてグループごとに話し合いが行われたサロン
(2019年11月 6日 11:23)
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