新型コロナウイルスによって振り回されるばかりだった、2020年の前期がようやく終わろうとしています。授業はオンラインに切り替わり、バイトにも行けない日々。そんな「おうち時間」の悶々とした日々を吹き飛ばそうと、TwitterとInstagramで始めたのが、「キャンスコリレー折り紙」でした。緊急事態宣言発令中の4月20日から始めた企画では、メンバーの協力で、最終的に35体の折り紙が集まりました。再びの感染拡大で、旅行も、帰省もままならない毎日。一日も早く、収まってもらいたいものです。そんな思いを込めて、「あつまれ 折り紙の森!」
祈りをこめて
「千羽鶴みたいに、願いを込めて毎日折っていこう。『折る』と『祈る』はなんとなく似てるしね!」そんな軽い気持ちで始まったこの企画。折り紙なんて、祖母に教えてもらいながら「鶴」を折った小学生の時以来の経験でした。あれから10年。「1日1枚なんて楽勝でしょ」と思いながら始めた「ウミガメ」で、いきなりつまづきました。簡単そうに見えて意外と難しい作業。折る順番を間違えてしまって折り直し、というハプニングの連続です。慌てて、インターネットで折り方を調べることに...。冷房の効いた部屋で、冷や汗をかきながら完成したときには、1時間が経っていました。
簡単そうに見えて難しかったウミガメにつまづいた |
山おり、谷おり
それからの毎日は苦闘の連続。Stayhomeのゴールデンウイークも、オンライン授業の毎日も、とにかく「続ける」ことが目標のこの企画。日本人には馴染みの薄い「七面鳥」に挑戦したメンバーは、目立たないけど大切な「尾羽」の表現に大苦戦でした。折り方を工夫しながら表現する「山あり、谷あり」ならぬ「山折り、谷折り」が続きます。アメリカ人に愛される鳥を、「日本的な繊細さ」で表現する奥深さに、新たな喜びを感じたとのことでした。苦戦と言えば、ポニーにも悩まされました。頭部のふっくらした形を再現するための、「重ね折り」が上手くできずにイライラ。完成した時は嬉しすぎて、思わずもう一体折ってしまったそうです。
頭部のふっくら感が難しかった「ポニー」。嬉しさの余り2頭折ってしまった。 |
続けること
とにもかくにも、緊急事態宣言解除まで続けられたリレー折り紙。その甲斐あって(?)収まったかに見えたコロナも、再び猛威を振るっています。折り紙を通じて学んだのは、「目立たないけど大切な努力をこまめに続ける」ということ。これはまさに感染対策にも通じる、と言っては言いすぎでしょうか?まずは、自分たちにできることから「続ける」ことが大切。そう心に刻んで、短い夏休みを過ごしたいと思います。
(流通経済大学・石塚一成)
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