MyScope 28.あきらめない私

高校3年の最後の大会前、バドミントン部の部室で後輩が差し入れたお守りを手に、仲間と円陣を組んだ


28.あきらめない私


東洋大学3年 小池詩織

 

 私は高校時代、バドミントン部に所属していた。
 最初は、ほとんどコートに入れず、1年生の夏休み明けまでは、シャトル(羽根)も打てなかった。
 先輩が打ったシャトルを拾うときに、「はい、ガンバです」などと声をかけたり、腹筋や腕立てをしたり。ここは「声出し筋トレ部」なのかと思い、何度もやめたいと思った。
 そんな中、リオデジャネイロ五輪のバドミントン女子ダブルスで、高橋礼華(あやか)さんと松友美佐紀さんの「タカマツ」ペアが、金メダルを獲得した。
 決勝戦の最終ゲーム、デンマークのペアを相手に、16―19の土壇場から、5点を連取する大逆転劇を、私はテレビで見て、「あきらめない」ことの大切さを感じた。
 タカマツペアとはレベルが違うが、あきらめないことは私にもできると思い、部活動を続けることにした。
 2年生の地区大会ではダブルスで準々決勝まで進んだ。負けたときは残念だったが、「あきらめないプレーができたから良かった」とも思った。
 高校では、簿記の検定に2回目の試験で合格した。学校の簿記の成績は検定に受かるレベルではなかったが、直前まであきらめず、勉強を続けたからだと思う。
 大学に進学後は、韓国語の授業で先生の話が理解できず、悔しい思いをした。そこで、韓国のドラマを見たり、歌を聞いたりして、言葉の意味を覚え、少しずつ韓国語を聞き取れるようになった。
 達成感を味わえたり、自信がついたりする。「あきらめない」ことは大切だ。



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(2020年6月23日 13:20)
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