漫画、ゲーム、学校生活、話題は広がる
次の五輪・パラリンピックは3年後の2024年にフランス・パリで開かれる。大会を盛り上げ、世界の人たちとつながるには何をすればいいか。フランスのホストタウンを取材した日本の高校生とフランスの高校生がオンライン交流会を開き話し合った。
参加したのは、パリ近郊のサンローラン学園とフランス南部・モンペリエのヌベール高校の生徒計11人、そして日本の高校生8人。まずは趣味や学校の話題でウォーミングアップ。
「私は『文豪ストレイドッグス』が好き」「いろいろあるけど『BLEACH(ブリーチ)』とか『進撃の巨人』とかかな」
フランスの高校生が好きな漫画のタイトルに驚く日本の高校生たち。話題は学校の時間割、フランスの飛び級制度や大学受験、お菓子のマカロン、好きなゲームと多岐にわたった。フランスの高校生からは「コロナで休校になった時、何してた?」「東京オリンピックが開かれてどう思った?」と質問が飛び出した。
オンラインで話し合った日本とフランスの高校生たち |
日本のホストタウンの経験をフランスでも
場が盛り上がったところで話題はパリ大会に。フランスでは次期大会に向け、日本のホストタウンのように、自治体ごとに大会を盛り上げる取り組みが始まっている。グループに分かれて自分たちが自治体の担当者なら何をするか、アイデアを出し合った(表参照)。
あるグループでは、姫路市の高校生が、ホストタウンの取り組みとして市の音楽祭を紹介。フランスの高校生が「音楽はどの国も楽しめるものだし、いいね」と、毎年6月にフランス全土で行われている音楽祭で、様々な国にルーツを持ったアーティストが演奏するアイデアを発表した。
2時間にわたる交流会は和やかなムードで終わった。サンローラン学園の高校2年、アルメル・アゾーアルアール君は「お互いを知ることができて有意義だった。パリ大会をぜひ見てほしい」と話していた。
パリ五輪・パラリンピック こうやって盛り上げよう!(交流会で出たアイデア)
・アスリートやパラ競技がテーマの映画の屋外上映
・町中あちこちで開く国際音楽イベント
・外国人向けに交通機関やレストランの割引パス配布
・パブリックビューイング
・アスリートと一緒に競技できるイベント
・競技会場で、その競技を体験できるイベント
日本の高校生と話し合うフランス・サンローラン学園の高校生たち |
フランス・スポーツ担当大臣「ありがとう東京大会!」
ホストタウンの取り組みに、フランスのロクサナ・マラシネアヌ・スポーツ担当大臣がコメントを寄せた。
ホストタウン構想は東京2020大会の象徴的な取り組みでした。フランス選手団は事前キャンプで多くの自治体に温かくお迎えいただきました。コロナ禍で交流は制約されましたが、選手たちは皆、素晴らしいおもてなしを受け、特別な関係も構築できたと話していました。フランスが予定していた事前合宿をほぼ全て維持したことを誇りに思います。
この特別な関係がこれからも続き、パリ2024大会では今度は日本の選手団がフランスの事前合宿地に最良の条件で迎えられることを願います。そのためにパリ2024組織委員会は「事前キャンプ施設」一覧を作成しました。440の自治体に点在する770の拠点が外国人選手に最高の環境を提供し、フランスの豊かさと多様性を知っていただきます。
東京2020大会、ありがとう!そして2024年にパリでお会いしましょう !
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