JN取材リポート[1]レシピも社説も教材に(東京学芸大学付属高)

取材REPORT ◇ 東京学芸大学附属高等学校(東京都世田谷区)

 東京学芸大付属高で10月に行われた「コミュニケーション英語」の授業をのぞいてみました。(取材=読売新聞教育ネットワーク、撮影=秋山哲也)

並べ替えた記事の順番を確認する生徒たち(東京都世田谷区の東京学芸大付属高校で)

 

料理のレシピ

 1年生を担当する瀬戸口亜希教諭が授業で使用したのは、ジャパン・ニューズの「Cooking(料理)」のページ。旬の素材、「秋サケのハーブソテー」の手順が書かれた英文記事が五つに分割してあり、それを生徒に正しい順番に並べ替えさせるというユニークな取り組みでした。
 「sprinkl(ふりかける)ってどういう手順だろう」「skillet(フライパン)は何かな」。生徒たちは見慣れない英単語に戸惑いながら、協力し合ってA3サイズにプリントされた記事を並べ替えていきます。「olive oil(オリーブオイル)は手順の最初で使うんじゃないかな」。記事に書かれた内容を自分たちなりに解読して、ようやく記事が完成。元の紙面と見比べると、見事に正解で、「やった!」と歓声が上がりました。
 「レシピの記事は、書き出しが『命令形』になるのが特徴ね」。完成した記事をもとに瀬戸口教諭が説明すると、生徒たちも納得した様子。授業を受けた堀麟太郎(りんたろう)さんは、「食べ物がテーマなので興味がわく。リアルな場面で使われる英語なので、解いていて面白かった」と語りました。

 

社説記事の並べ替え

 瀬戸口教諭が次に出したのは、「Editorial(社説)」のページを使った問題。記事の真ん中の部分が空白になっており、そこに5分割された文章を並べ替え、記事を完成させなければならない。今回は英語が少し難解で教諭がヒントを出しながらの挑戦となりましたが、生徒たちは段落の最初の単語を手がかりに、他の段落と見比べながら記事を完成させていきました。
 この記事を問題に使用した理由について、瀬戸口教諭は「1年生はまず、英語の文章になじむことが大切。社説の記事は文中の単語の説明欄もあり、文章量もちょうどよい」と語っていました。

ジャパン・ニューズを使った授業を行う瀬戸口教諭(中央)

 

(2020年12月18日 15:30)
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