綿矢りささん「想像力最大限に」...龍谷大で読書教養講座  

読書の魅力を語る綿矢さん(京都市下京区で)

 京都市出身で早稲田大在学中に芥川賞を受賞した作家の綿矢りささん(40)の特別講演会が20日、龍谷大大宮キャンパス(京都市下京区)で行われ、約300人が"綿矢ワールド"と呼ばれる小説の方法論や読書の魅力に耳を傾けた。

 

 読売新聞社が推進する「21世紀活字文化プロジェクト」の一環。「龍谷大学読書教養講座」として副学長の安藤徹・文学部教授や学生の質問に答える形で進めた。

 

 一人称の作品が多いことについて「主人公がすごい勢いで話しかけてくる。それを正確に書くのが自分の役割」と独特の言い回しで表現。アイデアが思い浮かぶのは「机の前ではなく風呂の中。泡だらけでも飛び出します」と笑いを誘った。

 

 「語彙(ごい)を増やすには、いつの時代に関係なく小説を読むこと」とアドバイスし、「想像力を最大限生かせる世界。一つの言葉から思い浮かべるものが人によって違うのが面白い」と読書の魅力を語った。

(2024年6月21日 17:00)
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