全国高校ビブリオバトル代表、福島で決定...中学も

紹介した本を手に優勝を喜ぶ細井さん(左)と山口さん

 中高生がお薦めの本の魅力を伝える書評合戦「第10回ビブリオバトル福島県大会」(県教育委員会主催、読売新聞社、活字文化推進会議後援)が12日、福島市の県立図書館で開かれた。高校生の部は会津若松市の県立葵高2年の細井淳一朗さん(16)、中学生の部は西会津町立西会津中2年の山口紗弥さん(13)が優勝し、決勝大会への出場を決めた。

 

高校は細井淳一朗さん「あと十五秒で死ぬ」を紹介

 福島県内7地区で計74人が参加した予選を勝ち抜いた中学と高校の生徒各7人が参加。1人につき本の紹介5分、質疑応答3分の計8分の持ち時間で競った。

 

 細井さんは「あと十五秒で死ぬ」(榊林銘著、東京創元社)を紹介した。銃撃を受け、死に神から「十五秒後に死ぬ」と宣告された主人公が、その15秒で犯人に一矢報いようとするミステリー。壇上で実際に15秒数えてから話し始め、「長いようで短い、短いようで長い15秒の世界を体感してみてはいかが」と締めくくった。

 

中学は山口紗弥さん「アリアドネの声」を語る

 山口さんは「アリアドネの声」(井上真偽著、幻冬舎)を取り上げた。地震で地下に取り残された、目と耳が不自由で話すことができない障害を持つ女性を、1台のドローンで救出しようとする物語。「RPG(ロールプレイング・ゲーム)のように進むので、読書が苦手な方でも楽しむことができる」と笑顔で伝え、読書欲をかき立てた。

 

 中学生の全国大会は来年3月頃の予定で、詳細は未定。高校生の全国大会は来年1月26日、よみうり大手町ホール(東京都千代田区)で開催される。

(2024年10月28日 13:30)
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