全国高校ビブリオバトル代表、滋賀で決定

本の魅力を熱弁する村尾さん(大津市で)

 高校生がお気に入りの本について魅力を語る書評コンテスト「全国高校ビブリオバトル」の滋賀県大会(龍谷大図書館主催、活字文化推進会議共催、読売新聞社など後援)が10月27日、大津市の龍谷大瀬田キャンパスで開かれた。県立東大津、県立玉川の2校から計3人が出場、東大津1年の村尾紅美さん(16)が優勝した。村尾さんは来年1月26日、東京都千代田区の「よみうり大手町ホール」で開かれる全国大会に出場する。

 

村尾紅美さん、チャンプ本は「このプリン、いま食べるか? ガマンするか?」

 高校生たちは、1人5分間の持ち時間で紹介したい本について熱弁。約45人の観客が審査員となり、最も読みたくなった本を投票で決めた。

 

 村尾さんは、柿内尚文さんの「このプリン、いま食べるか? ガマンするか?」(飛鳥新社)を紹介し、最多の票を集めた。同書は、人生には「幸福」「投資」「役割」「浪費」の四つの時間があり、人生を豊かにするためにどう時間を使うかを解説している。

 

 村尾さんは冒頭、「ダイエット中、大好きなプリンが目の前にあった場合、今食べますか。我慢しますか」と問いかけ、観客を引きつけた。さらに、この本を読み、自転車通学の往復約1時間を、勉強や運動の時間として投資していると考えるようになったことや、通学途中でいつも目にしていた風景も、楽しむ気持ちを持つことで幸福の時間に変えることができたという経験を語った。

 

 県大会後、村尾さんは「緊張しすぎて手と足が震えたが、優勝できてうれしかった」と笑顔を見せ、全国大会については「天下を取りに行きます」と意気込んだ。

(2024年11月10日 20:00)
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